春日神社(かすがじんじゃ)のスダジイの社叢(しゃそう)
【所在地】寝屋川市国松町20-4
しいは、ブナ科シイ属の樹木の総称で、スダジイとツブラジイ(コジイ)の2種に分かれます。
いずれも高さ20メートルに生育する常緑高木で、5月下旬から6月に強い香りのある花が咲き、秋に実(堅果)をつけます。実は2年目に熟します。
スダジイの実は長さ12ミリメートルから20ミリメートルの卵状長楕円形で、ツブラジイの実は球形をしています。
いずれも、実は生あるいは炒って食用にされます。
日本の暖帯林の最重要樹種で、東北南部以西の本州から九州の丘陵・山野の広範囲に分布します。
建材や薪炭材のほかシイタケ栽培の榾木(ほだぎ=栽培するために伐った木)として利用されています。 国松町の春日神社には、社殿を囲むように樹高10メートルから15メートル、幹回り4メートル程度のスダジイの巨木が数本生育しています。
このうち、神社東側の堂池の池端にあるものは、幹が池側に大きく張り出していて、立派な樹形のものです。
人里近くに、しいの巨木が群生することは珍しく、1981年(昭和56年)に大阪府の天然記念物に指定されました。その後、一部の樹木に樹勢の衰えが見られるようになったので、昭和59年、平成4年、平成9年、平成13年に蘇生治療を行っています。
スダジイは海岸線に近いところに生息する種で、大阪府内でも珍しい種であるため、平成31年3月22日付で大阪府により、名称を「春日神社のしいの社叢」から「春日神社のスダジイの社叢」に変更されました。
問合先
文化スポーツ室 電話:072-813-0074(直通)
更新日:2021年07月01日