令和4年1月号 「もう一度会いたいお坊さん 法話グランプリ受賞」 関本和弘さん

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大勢の信徒を前に語る関本さん

ジャンプの練習をする磯貝さん

「もう一度会いたいお坊さん」 法話グランプリ受賞

関本(せきもと)和弘(わこう)さん(45歳・堀溝二丁目)

宗派を超えた若手僧侶の法話を聴き、「また会いたい」と思うお坊さんを選ぶ「H1(エイチワン)法話グランプリ2021」。関本和弘さんは信徒宅を訪れたときの出来事を軽妙な語り口で披露し、グランプリに輝きました。

仏事などの場で語られる法話の頭文字のHから付けたという大会名がユニークなら、選考方法も独特。話術などの優劣を競うのではなく、「また会いたい」「もう一度聴きたい」という僧侶を選びます。さらに5人の審査員と750人の来場者がプラスチックのプレートで投票。その数ではなくプレートの重さで判定し、45歳以下の8組9人が取っておきの法話を10分の持ち時間で披露しました。

仏花をテーマにグランプリ獲得

関本さんのテーマは「仏花が教えてくれたこと」。命日の法要で信徒宅を訪れると、家人はすっかり忘れていて、仏壇の花も枯れていました。ところが帰り際に玄関先で見た鉢植えにはきれいな花が咲いていました。
「根っこがない仏花は枯れたらおしまいですが、鉢植えはなかなか枯れず、次の世代に実も残します」と話し、土の中で草花を支える根を祖先に例えた「先祖は木々の根なり。子孫はその枝葉なり」という言葉を紹介。「目に見えない根っこの先祖を敬い、感謝の気持ちを忘れないことが大切です」と語りかけ、「もう一度会いたいお坊さん」のナンバーワンに選ばれました。

苦手な法話学び布教師に

寺に生まれましたが、「サラリーマンになって定年後に戻ればいいかなと思っていました」。キリスト教系の高校を卒業し、大学の農学部でバイオを研究。大学院では認知科学を学び、一般企業に就職しました。
ところが27歳のときに住職だった祖父が病に倒れました。公務員だった父親は定年まであと6年。「それまでのつなぎ役にと寺に戻った」といいます。
しかし「話をするのが苦手で、最初は3分間の法話ができませんでした」。見かねた祖父の勧めもあって宗派の布教師会で勉強。面白い話題があれば各地に出掛けて話を聞き、布教師としての経験と法話のレパートリーを増やしていきました。

「生きていくヒントになれば」

最近は漫才のようなバラエティ豊かな法話もあるなかで、伝統的なスタイルで語るという関本さん。「今回のグランプリで、私のような古くから受け継がれてきた形もまだ受け入れてもらえると再認識しました。法話が日々を過ごすうえでのヒントやきっかけになってくれたらうれしい」と話します。
さらに寺を少しでも身近に感じてもらおうと、僧侶と気軽に話ができるオンラインサービスのメンバーに。「寺は近づきにくいと思われていますが、本来いつでも誰でも来てもらえる場所であるべき。寺と人をつなぐ手段として活用してほしい」と語りかけます。

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更新日:2021年12月23日