令和3年5月号 「プロの経験教えたい」 西田直斗さん

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グラウンドで腕を組んでいる西田直斗さんの写真
室内練習場にて準備運動をしている生徒たちを見守っている西田直斗さんの写真

練習場で選手を見守る

ユニフォームに身を包みバッターを手に打席に立っている西田直斗さんの写真

二軍戦で打席に立つ西田さん

「プロの経験教えたい」

西田(にしだ) 直斗(なおと)さん(28歳)

寝屋川市池田北町の室内練習場。夕方になると、元気な声を響かせる選手の中に、長身のひときわ目立つ監督の姿がありました。中学硬式野球チーム「寝屋川中央リトルシニア」を率いて半年になる元阪神タイガース内野手の西田直斗さんです。

春の選抜で大活躍

 父親は社会人野球チームの監督で日本一にも輝きました。そんな影響もあって小学校2年生から硬式野球を始め、中学校3年生のときには投手で出場した全国大会でベスト8入り。進学した強豪校の大阪桐蔭高校では1年生からレギュラーでプレーしました。
 秋の紅白戦で打撃力を認められて近畿大会に出場すると、初打席の初球をとらえてタイムリーヒットに。翌年春の選抜大会1回戦では3安打5打点と大活躍し、「元々バッティングは得意ではなかったのですが、これが自信につながりました」。

阪神3位指名に本人もびっくり

 1学年下には、甲子園で春夏連覇を成し遂げた藤浪晋太郎投手がいました。「球は今ほど速くなかったが、体が大きくてすごい選手でした」。
 その後輩と後に阪神でもチームメイトになります。高校で開花した打撃センスを買われ、平成23年のドラフト会議で3位指名されたのです。「大学か社会人で野球を続けることも考えていたし、ドラフト当日の朝、監督から『(指名に)かかるかどうかわからん』と言われていたので、私も親もびっくりしました」。
 一軍デビューは入団2年目の横浜DeNAベイスターズ戦。地元甲子園の試合に代打で出場し、2度打席に立ちましたが、快音は聞かれませんでした。
 「5万人の観客の前で自分のプレーを続けるには大変な場所。でも選手にとって幸せな所やなあとも思いました」。しかし、「もう一度一軍に」との思いはかなわず、30年秋に戦力外に。7年間着た縦じまのユニホームを脱ぐことになりました。

矢野監督の教え 指導に生かす

 2年前、チーム関係者に誘われて寝屋川中央リトルシニアのコーチに。昨年10月に監督に就任し、約30人の中学生を指導しています。
 「家族がアパレル関係の仕事だったので以前から興味があった」と、大阪市内で起業したオーダースーツの訪問受注販売を手がけながら室内練習場や南寝屋川公園の市民グラウンドに通う毎日です。
 阪神最後の1年間は、矢野燿大(やのあきひろ)さん(現一軍監督)が二軍監督。「やるべきことをやっていないと怒りますが、全力を尽くして失敗したときは何も言いませんでした」。この経験が今の指導に生きています。
 選手たちに勝つことに対してのプレッシャーはかけたくないが、勝ちたい気持ちは出してほしいとも言います。
 「プロでは活躍できませんでしたが、失敗したときやメンバーを外れたとき、全然打てなかったときの気持ちはわかってあげられます。そんな経験と実践してきたことを子どもたちに伝えられたらいいと思います」。

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更新日:2021年07月01日