平成29年6月号「めだかが命を教えてくれる」 谷口良広さん(寝屋一丁目)

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庭に設置された丸い水槽に水と沢山の藻が入っており、めだか用の角形網を持って水槽の前に座っている谷口さんの写真
水の張ったネット網にメダカ8匹が泳いでいる写真

谷口良広さん(寝屋一丁目)

 近年、めったに見られなくなっためだかを育てて20年余り。谷口良広さん(61歳)は、夏休みの自然学習やイベントなどで子どもたちにめだかをプレゼントしています。
 当時5歳と6歳だった谷口さんの娘さんが自宅近くのたち川で7匹のめだかを捕まえてきたのが始まり。今では庭のあちこちに水槽を置いて、年間数千匹をふ化させ、育てています。
 「水槽に入れていたら、すぐに増えました。ちょうど第十中学校のお祭りがあって、そこであげたら喜ばれたんです」
 飼育は水槽に水草を入れ、毎日、めだか用の餌を与えます。水替えをしなくても、水草が酸素を供給し、藻がめだかの好む環境を整えます。まるで自然農法のような育て方です。
 「とんぼのやごがめだかの赤ちゃんを食べますが、やごは駆除せずに別の水槽に移すだけ。みんな自然のものやから」
 谷口さんの生物観は、死生観にも通じます。子どもたちにめだかを渡すときも「大事に育てて」とは言いません。「生き物に接してどうするかはその子の考え方次第。それで、いつかは命や生きる力が分かる」
 かつて小川などでごく普通に見られためだか。環境の変化などで年々減少し、平成15年に環境省のレッドデータブックで絶滅危惧種に指定されました。
 谷口さんのめだかは、みんなにかわいがられるだけでなく、命や生きることの授業にもなっています。
 「仕事や体のこともあり、いつまで飼育できるか分かりません。それでも、小さな生き物に子どもたちの目が輝いている限り、続けたいと思います」

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更新日:2021年07月01日