平成29年4月号『「しょうごん」を復活』 中川恒民さん(対馬江西町)

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中川恒民さんが若宮神社の象の細工を左手で指さしている写真

だんじりで作った若宮神社の象の細工を示す中川さん

 毎年1月6日に行われる対馬江地区の「しょうごん」は、3歳になる子どもたちの健康と仲間入りを祝う伝統行事。一時途絶えていましたが、世話人で自治会長の中川恒民さん(76歳)らが復活させました。
 今年のしょうごんには、5家族5人が参加。中川さんは「少子化で子どもを探すのが大変。1年前から準備してやっとです」と、顔をほころばせていました。
 対馬江村(当時)では、津嶋部神社が現在の守口市金田町に遷座したあと、代わりに建てた若宮神社も明治初年に政府の神社合祀政策で、津嶋部神社の摂社として移されました。
 その後、村では悪いことばかり起こるようになりました。明治末期、子どもに皮膚病が流行したのを機に若宮神社を村に戻し、立派な彫刻の古いだんじりで小さな新宮を造りました。
 しょうごんはその頃に始まったようです。暦の吉凶を司る大将軍がなまったものと見られますが、中川さん宅の記録には「正言式」または「誓言式」と記されています。
 「3歳の時の記憶はありませんが、子どもの頃に境内に集まって、食べ物やみかんをもらって楽しかったのを覚えています」
 このときの記憶が復活の原動力になったようです。平成になって途絶えていましたが、12年1月に頭家(とや)の中川さん宅で孫を含め9家族で催しました。
 復活2回目からは公民館で開催。老子尊像の軸を掲げて、赤飯に鯛やいわし、ごぼう、豆の祝い膳を囲んだあと、子どもの無病息災を願って地区の人たちも加わって祝います。
 「新しい住民にも理解してもらって、ずっと続けていきたいですね」

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更新日:2021年07月01日