平成28年8月号「音楽で萱島を元気に」 渡島麻紀子さん(萱島東二丁目)

渡島麻紀子さん（萱島東二丁目）

 6月の第2日曜日。萱島駅前に軽快な音楽が流れ、人があふれました。渡島麻紀子さん（47歳）が代表を務める地域ボランティア「ふるな」主催の「萱島音楽フェスタ」は、すっかり地元に定着しています。
 「音楽には人を元気にするところがあります。いろいろあったけど、続けてきてよかった」
 渡島さんは萱島生まれの萱島育ち。「人間関係が濃密なところで、人の家も自分の家もいっしょ。若いときは煩わしかったですね」
 12年前、ふるさとに戻り、あまりの変わりように驚きました。迷子になるほどにぎやかだった商店街はシャッター通りに。苦手だった濃密な関係が無性に懐かしくなりました。
 実家近くに喫茶店を開業、「何とかしなければ」と、思い続けてきました。そんなとき、ライブハウスで生の音楽に接し、「これだ」と直感しました。
 萱島に住む音楽愛好家らに呼び掛け、4年前、近くの公園で萱島音楽フェスタを開催しました。その後も空き店舗などを利用するほか、喫茶店でライブ演奏も行ってきました。
 ジャンルはクラシックからジャズまでさまざま。自身、琴の演奏を披露しています。「萱島らしい、みんなが参加して楽しめるものにしたいですね」
 ボランティア名「ふるな」と喫茶店の名前はそれぞれ「釈迦十大弟子」からとったそうです。多くの人の意見を聴き、まちづくりに生かしたいとの思いが込められています。
 「育ててもらった萱島を応援すると決めました。毎日、わくわくするまちにしたいですね」