令和元年11月号「90歳を超えてもなお現役の陸上選手」 吉岡慧さん
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大会の賞状を手にする吉岡さん
90歳を超えてもなお現役の陸上選手
吉岡慧さん(八幡台)
中高年も参加できるマスターズ陸上でデビューしたのは、つい6年前のこと。今年90歳になった吉岡慧さんは、60メートルを13秒台で駆け抜ける高齢の”スーパーランナー”です。
きっかけは、一人暮らしをしていた84歳のときに見たテレビ番組でした。マスターズ陸上で元気に走る103歳の男性にびっくりしました。
「当時は俳句や短歌を作っていましたが、ほかにすることがなく、番組を見ていて『これや!』と思いました」。
銀行勤めの頃はゴルフを楽しんでいました。退職後は、仲間と大山や石鎚山に登るなど体力には自信があったのです。
それから1年間、ランニングなどで体を鍛え、大阪マスターズ陸上連盟に選手登録。満を持して記録会に出場し、85歳~89歳の部の60メートルで優勝すると、2年後の近畿選手権で12秒04の自己ベストを記録しました。90歳になった今年も13秒台で走り、トップでゴールしました。
3年前にはアクシデントもありました。「ゴールの1メートルほど手前で転び、左腕を骨折してしまいました」。それでも1年後に大会復帰。一緒に暮らす長女も驚くほどの回復ぶりでした。
自宅近くの打上川治水緑地は絶好の練習場になっており、今も早起きしてストレッチやランニングに励んでいます。「1、2日休むと、かえって体調が変になるので、雨の日以外は走っています。元気なうちは続けますよ」と、日焼けした顔をほころばせていました。
更新日:2021年07月01日