令和元年9月号「木の実や竹細工で風景までこなす」 久木守さん

ページID: 7307
木の実や竹細工で作られた作品が展示されている写真

会場を埋め尽くす作品群

久木守さんの顔写真

久木守さん

木の実や竹細工で風景までこなす

久木守さん(80歳)

(自然木の実工房・田井西町)

通っていた中学に水屋箪笥(たんす)をプレゼント

 香里園駅直近にある、市立ふれあいプラザ香里を会場に「木の実、竹細工展」が1週間にわたって開催されました。木の実や竹細工で加工された昆虫をはじめ、亀や馬などの動物が所狭しと飾られています。

展示された作品数はおよそ600個、見るからに壮観です。
 作品の種類も多岐に渡り、「木の実、竹細工で昆虫や動物を作る人はいますが、神社、庭園などの風景までこなすとなると寝屋川では唯一」と、自負するのは「自然木の実工房」を主宰する久木守さんです。
 久木さんは、京都府綾部市に生まれ、高校卒業後、大阪市本町にある繊維関係の会社に就職し、昭和33年から香里園駅界隈に居を構えて60年余が過ぎました。子どもの頃から手先が器用で「大工さんに道具の使い方を教えてもらって作った水屋(箪笥)を、通っていた中学校に寄付したら校長先生に喜んでもらえた」と振り返ります。

10個に1個が完成品というこだわり

 久木さんの制作スタイルは「普通は10個くらい同じものを作って、その内1個が完成品になります。最初は図鑑を見て作り始めますが、納得がいかないと実物を探して採集に行く」と語ります。取材中、偶然、展示会場に工房仲間の一人がやってきました。風呂敷の紐をほどき、「今日はモミジとケヤキをもってきた」と、久木さんに制作を依頼しました。久木さんの技術に対する信頼は地域でも評判です。
 これまでに作った作品は優に1000は超え、昆虫や動物が多いこともあって、欲しいという子ども達には無償で譲ってきました。子どもが独立し、2人暮らしとなった今、「嫁さんは応接間が材料でいっぱい、時折、木から虫がわくから嫌がる」といいます。

 1週間開催された展示会場を訪れた人は延べ570人。久木さんも毎日、会場に詰めて多種多様な作品の説明に追われました。池田市在住で久木さんの会社勤め時代の友人は「駅近で一等地、しかも無料で会場を借りられる。しかもこのようなすばらしい作品の展示会なら知り合いの新聞記者に紹介したのに」と、惜しんでくれました。

この記事に関するお問い合わせ先

企画三課
〒572-8555
大阪府寝屋川市本町1番1号(市役所本館2階)
電話:072-813-1146
ファックス:072-825-0761
メールフォームによるお問い合わせ

更新日:2021年07月01日