3 石宝殿コース
~古墳をめぐり寝屋川公園で憩う~
距離:約4km / 所要時間:約1.5時間
◆ コースの解説 ◆
・JR寝屋川公園駅東口(誘導サインあり)スタート
→交番横を通り、「寝屋川公園駅前」交差点を渡る
→寝屋川東ファミリータウン中1番館1階の奥へ進む
→つきあたりに埋蔵文化財資料館がある
市立埋蔵文化財資料館(打上宮前町)

昭和56年、JR東寝屋川駅(現寝屋川公園駅)前の寝屋川東ファミリータウン中1番館の一角に開設された北河内地域最初の文化財展示施設です。市内の遺跡から見つかった土器・石器・木製品等の考古資料をテーマごとに展示しています。常設で展示している高宮八丁遺跡出土貯蔵穴(弥生時代)と長保寺遺跡出土古代船(古墳時代)は、市指定文化財です。
→埋蔵文化財資料館を出て、右へ進む
→「打上団地前」交差点の歩道橋を渡る
→道なりに坂を上り、最初の角を左折する
→次の二手に分かれた道を右方向へ進む
→遊歩道を進むと、左側に打上公園がある
→斜面に急な階段があるので、それを上る
→上りきると左側に誘導サインがあり、右方向に打上(高良)神社の鳥居がある
→また、右手の小高い丘を登ると、市内を一望できる絶景ポイントがある!!
打上(高良)神社(打上元町38)
打上(高良)神社は、寝屋川市内で最も高い標高約100mのところにあります。この神社の裏山の北東斜面にはシイの自然林がうっそうと茂り、斜面下の吉野池に影を映しています。ここに見られるシイはツブラシイという種類で、大きいものは高さ20m・周囲約3m・樹齢は350年と推定されています。また、西側の高台に登ると、見晴らしが良く、市内が一望できます。
→打上(高良)神社境内の右奥に、石柱が立つ石宝殿古墳への入口があり、その横に案内板がある
→入口を入り、山道を登る
→しばらくアップダウンを繰り返して山道を進むと、石宝殿古墳に到着する
石宝殿古墳
7世紀中頃に築かれた古墳です。現在は盛土部分が無くなり棺を収める横口式石槨(せっかく)が露出しています。北河内地域では唯一の古墳時代終末期の石槨墳です。巨大な石材の運搬や精緻な加工には、多くの労働力や高度な技術が必要とされ、この古墳に葬られた人は広く北河内地域を治めた有力者だったと想像されます。全国に3例しか知られていない珍しい形状の石槨をもつ古墳として、国指定史跡となっています。
→もと来た打上(高良)神社の鳥居前まで戻り、坂道を下りていく
→右側に明光寺の山門と、雷神石がまつられている祠が見えてくる
明光寺(雷神石) (打上元町31)
山門左横「雷神石」
十三仏板碑
明光寺はもとは天台宗でしたが、永禄7年(1156)に浄土宗にかわったと伝えられれています。その山門横には、市指定文化財の雷神石が建てられています。正面の中央に「天照山」「天下和順日月清明」とあり、右に「檀家安全子孫繁」、左に「伽藍常栄興仏法」と刻まれています。また右側面には年号が刻まれており、弘治3年(1557)に製作されたことがわかります。全体の形状やその材質が「竜山石」を利用していることから、付近にあった古墳時代(6世紀)の古墳に納められた石棺が再利用されたものだと推定されています。また、境内には同じく市指定文化財の弘治3年(1557)の銘を持つ十三仏板碑(いたび)が安置されています。
→道に沿って坂道を下り、最初の角を右折する
→次のつきあたりを左折する(誘導サインあり)
→さらに坂を下りて、次の二手に分かれた道を右へ進む
→道に沿って坂を下ると十字路があるので、左折する
→左側の斜面に打上の弘法井戸(誘導サインあり)がある
打上の弘法井戸(打上元町11)
平安京から高野山への参詣道として利用された、東高野街道の道端にある小さな井戸(清水)です。地元では弘法井戸と呼ばれており、脇に「弘法観念水」と刻まれた小さな石柱が建てられています。この井戸は、日照りが続いても涸れることが無かったと伝えられています。かつて東高野街道を往来した人々の、のどの渇きをいやした姿が想像されます。
→十字路方向へ向きなおって、角を左折して「打上バイパス」交差点を渡る
→直進し、コンビニを通過し、JR学研都市線の高架橋を渡る
→右側に府営寝屋川公園に入る階段がある
府営寝屋川公園(寝屋川公園1707)

本市東部の丘陵上に所在する、豊かな緑に囲まれた公園です。噴水のある中央広場をはじめ芝生広場・ふれあいの丘のほか、ソフトボール広場・テニスコート・陸上競技場・野球場などがある総合運動公園です。花の道や月観橋・花のテラスといった散策を楽しめるスポットも多くあります。平成21年1月に新寝屋川八景に選ばれました。
→府営寝屋川公園内を東へ進む
→寝屋川公園管理事務所前を通過し、陸上競技場横を進む
→打上川にかかる打上上之橋を渡って(誘導サインあり)、右方向へ進む
→左側に寝屋古墳へ上がる階段がある
→階段を上がると寝屋古墳に到着する
寝屋古墳
寝屋川公園の一角に所在する、横穴式石室をもつ古墳です。巨石を利用した立派な石室で、現在南向きに開口して見えるのは奥の墓室(玄室/げんしつ)部分で、手前の通路(羨道/せんどう)部分は破壊され埋まっています。埋まっている部分を含めると、全長は10m前後に復元できます。石室の発掘調査が行われておらず、築造された時期は不明ですが、古墳時代後期(6世紀末)に築かれたと考えられます。北河内地域最大規模の横穴式石室をもつ古墳ということで、府指定史跡となっています。
→来た道を戻り、寝屋川公園内を自由散策(月観橋、中央広場など)
→中央広場から時計塔へ向かい、トンネル下を進み、エントランス広場から公園を出る
→出て左へ進むと、交差点があるので渡り直進する(東高野街道)
→JA北河内 打上支部がある四ツ辻を右折すると、JR寝屋川公園駅に到着する
四ツ辻(東高野街道)
打上の四ツ辻は、南北に通る東高野街道と東西を通る奈良伊勢道の交わるところです。ここに立つ道標には「東 なら いせミち」「南 かうや のさき 大坂みち」「北 京 八はた 柳谷 星田妙見道」と刻まれています。伊勢神宮・高野山・柳谷観音などにお参りする聖や善男善女を案内したことが想像できます。また、東西に「安政 四巳正月 為父母 施主酒勘」と刻まれており、この道標は、安政4年(1857)に酒屋の勘兵衛さんが父母の為に建立したことが分かります。
更新日:2025年03月11日