令和7年5月号 「奈良をかき氷の聖地に」氷の祭典の仕掛け人 かき氷専門店代表 岡田桂子さん

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かき氷屋店主 岡田桂子さん

かき氷専門店代表 岡田桂子さん

“かき氷の聖地”として古都・奈良を一躍有名にした奈良市の「ひむろしらゆき祭」。今年で12回を数える“氷の祭典”を仕掛けたのが人気店を切り盛りする岡田桂子さんです。

「自分たちで氷の祭典を」 初代実行委員長で開催

かき氷の有名店が集う「ひむろしらゆき祭」は平成26年に始まりました。今の店を始める前の当時は、3・5坪の小さな店で雑穀を使った温かい飲み物の台湾茶を輸入販売。売り上げが落ちる夏場の対策として、子どもの頃から大好きだったかき氷に台湾茶のシロップをかけて出したところ、冬場も売れるヒットメニューになりました。

すると、東京でかき氷イベントを開く主催者から「関西でもやりたい」と打診。奈良開催とはなりませんでしたが、「それなら自分たちでやろう」と実行委員会を立ち上げ、自ら初代実行委員長に。「氷とご縁がある神様で知られる奈良市の氷室神社を会場に8月の開催にこぎつけました」。

当日は台風が接近。「あいにくのお天気でしたが、かき氷を目当てに2日間で約3000人が訪れ、狭い境内がいっぱいになりました」。

「ひむろしらゆき祭」で注文したかき氷を スマホに収める来場者

「ひむろしらゆき祭」で注文したかき氷をスマホに収める来場者

44歳で専門店オープン 新食感のかき氷で人気店に

祭りの成功に後押しされて翌年春、当時はまだ珍しかったかき氷専門店の「ほうせき箱」をオープン。“ほうせき”は奈良の古い言葉でおやつのこと。素朴さをイメージして名付けましたが、人気に火を付けたのは新しい食感の“エスプーマかき氷”でした。

エスプーマとはスペイン語で「泡」の意味。果物などいろいろな食材を炭酸ガスで泡状にしたシロップのかき氷が評判になりました。「無味無臭の氷に食材や季節感を自由に盛り込めるのが楽しい」と話し、メニューも季節で内容を変えて8~10種類を用意。寝屋川市から取り寄せた夏が旬の青ジソもシロップにしました。

人気に火を付けた エスプーマかき氷

人気に火を付けた“エスプーマかき氷”

「かき氷を世界に届けたい」 12月に海外店出店へ

ブームを一過性に終わらせないために10年前から「奈良かき氷ガイド」も制作。かき氷人気を支える奈良市内の製氷業者によると、販売先が10年前より10倍も増えました。暑さ対策などで祭りの会場を変え、時期も繰り上げて開催。今年は3月にもかかわらず大勢のファンでにぎわいました。

今、取り組んでいるのはかき氷を海外で普及させることです。すでにドイツなどでワークショップを開き、今年12月にはアメリカ西海岸で出店予定。「まだまだ草の根の活動ですが、製氷会社や機械メーカーと協力して日本のかき氷文化を世界に届けたい」と意気込みます。

私とふるさと

3歳の頃に親が寝屋川市内に家を建て、門真市から引っ越してきました。市立池田小学校に通っていた頃はABC公園でよく遊び、市立第二中学校では淀川河川敷で軟式テニス(ソフトテニス)の練習をしていました。

大学卒業後は呉服店や銀行勤務のために大阪府外で生活。今も寝屋川市内で暮らす母は80歳を超えてもすごく元気で、時々実家に帰って一緒に食事や買い物に出かけています。

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更新日:2025年04月24日