令和4年1月号 フィルムカメラで家族撮影「モノクロ写真の魅力伝えたい」 写真家 伊東俊介さん(50歳)

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二人三脚で活動する平井尊雄さん(写真右)と奈月さん

木造倉庫の会場でカメラに収まる家族

木造倉庫の会場でカメラに収まる家族

伊東さんが撮り続ける家族のモノクロ写真

伊東さんが撮り続ける家族のモノクロ写真

家族の肖像を撮り続けて16年。しかもモノクロ写真。寝屋川市出身の伊東俊介さんは全国を飛び回り、各地の出張撮影会「いとう写真館」で延べ1万5000組を超える家族をフィルムカメラに収めてきました。

昨年11月、この年27か所目となる撮影会が開かれました。そこは、かつて輸出用盆栽鉢の作業場に使われた木造倉庫。レトロな雰囲気に包まれた会場に1年ぶりのシャッター音が響き、訪れた家族の笑顔があふれました。

アシスタントからカメラマンに 34歳で移動写真館始める

京都の大学を卒業し、写真スタジオのアシスタントに。きっかけは就職浪人中のアルバイト先で知り合った年齢が父親くらいの男性とのやり取りでした。「何か伝える仕事がしたい」と言うと、「新聞記者かカメラマンが向いているのでは」と。この何気ない会話が伊東さんを全く知らないカメラの世界に誘いました。
同じアシスタントだった妻のかおりさんと出会い、29歳でカメラマンとして独立。夫婦展を開いたときに来場者を撮らせてもらい、モノクロの人物写真70点を発表しました。このときのタイトルが「いとう写真館」。平成17年、34歳のときにスタートした「移動写真館」の原点でした。

フィルムとモノクロ写真 「創作活動の一つの形です」

枚方市内に事務所を構えていますが、スタジオの写真館はありません。モノクロとフィルムカメラにこだわる「いとう写真館」は、創作活動の一つの形だといいます。
「デジタルカメラのようにすぐに確認できないフィルムは怖い。でも少し間をおいて見るから懐かしく、いい写真に感じてもらえます」。
単純に好きだというモノクロ写真についても持論を展開。「色の情報が多いカラー写真に対し、色を消したモノクロ写真はイメージが膨らみ、飽きずに見続けられます」。

車に機材積んで全国へ 「家族写真の大切さ伝えたい」

ワンボックス車に機材を積み込み、出張は年間100日以上。昨年は札幌市など29か所を訪れました。会場はカフェや旅館など様々ですが、大半は毎年同じ場所で開催。撮影会を恒例行事にして親子の成長をアルバムに残す家族も多いそうです。
「写真が生きるのはアルバムの形にすること。見返すことで思い出がよみがえります」と伊東さん。自身も家族3人で17年間撮り続けており、「全員がそろうきっかけも作ってくれます」。
モノクロフィルムで家族写真の大切さを伝える「いとう写真館」は、今年も佐賀県嬉野市から始まります。

私とふるさと

3歳のときに豊中市から黒原城内町の新築住宅に引っ越し、25歳まで住んでいました。
和光小学校のときは軟式野球に打ち込んでいました。第五中学校に野球部はなく、部活は陸上でしたが、学校外の活動で軟式野球を続けていました。
ポジションはサード。今は阪神ファンですが、巨人ファンの母親の影響もあり、当時、三塁手だった原辰徳さんと同じモデルのグローブを使っていました。
畑がいっぱいだった自宅の周りはすっかり変わりましたが、昭和時代の情緒はまだ残っています。両親も健在で時々実家にも帰っています。

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更新日:2021年12月23日