令和3年6月号 心に寄り添えるバンドでありたい 「アンダーグラフ」ドラムス 谷口奈穂子さん(39歳)

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髪型がショートボブで水色のジャケットのポケットに手を入れてポーズをとっている「アンダーグラフ」ドラムス 谷口奈穂子さんの写真
夜の東京タワーをバックに3人組のミュージシャン「アンダーグラフ」が写っている写真

結成20周年を機に再び注目を浴びているアンダーグラフ

 小学生のときにドラムと出会って30年。3人組のミュージシャン「アンダーグラフ」で活躍する寝屋川市出身の女性ドラマーは「こんなに長く続けられるとは思っていませんでした」と振り返ります。

電子オルガンやめたい一心で 何もわからず始めたドラム

 4人きょうだいの末っ子。「音楽と運動の習い事を一つずつ」という母親の方針で、姉と同じように電子オルガンを習い始めたのは市立池田小学校3年生のときでした。
 ところが全然上手くなりません。半年くらいして「やめたいんやけど」と打ち明けると「それなら違うものを」と言われ、とっさに口をついて出たのがドラムでした。
 どんな楽器かわからないまま、寝屋川市駅近くの音楽教室へ。するとすぐ夢中になりました。その理由を「たたけば鳴る、というシンプルさがよかったのかな。それが最大の魅力でもあります」。

教室仲間に誘われ “城天ライブ”で腕磨く

 ドラムが習い事から音楽活動に変わったのは、大阪市内の高校に通っていた16歳のとき。「吸収力がスポンジのようにすごいやん」。感心した教室の仲間からバンドに誘われました。
 このときにアンダーグラフのメンバーとなる枚方市出身のボーカル真戸原直人さんやベースの中原一真さんと出会い、メジャーデビューの夢を追いかけて「城天(しろてん)」と呼ばれるストリートライブの聖地・大阪城公園にも通いました。
 「まるで屋台のように演奏ブースが並んでいました。それまで小さなライブハウスで演奏していましたが、オリジナル曲で勝負できる城天での活動は大きな一歩になりました」。

アンダーグラフ結成 「心模様を表した音楽を」

 18歳のとき、アンダーグラフを結成し、上京。「母親は『大丈夫かいな』と心配そうでしたが、『俺は売れると思う』という兄の一言が決め手となりました」。姉が先に東京で暮らしていたことも後押しになりました。
 その“予言”どおり、デビュー曲「ツバサ」が音楽ランキングのトップ10入り。一躍人気バンドになりました。
 「喜怒哀楽の心模様をグラフのように表した音楽を作りたい」と名付けられたバンド名。「歌詞の一つ一つに心に寄り添える言葉があり、私が何度も救われたように、多くの人の心の支えになれたらうれしい」と話します。

育児のためライブ活動休止 「SNSで発信続けたい」

 ワクチン普及のために音楽の印税を寄付するなど社会貢献活動にも力を注いできましたが、結成20周年の昨年は、新型コロナウイルス感染拡大でコンサートがことごとく中止に。対応に困りましたが、「やってみんとわからへん」とオンラインによる配信ライブも試みました。
 「とても不安でしたが、リアルタイムに届くファンのコメントで一人一人と向き合えたのが新しい発見でした」。コロナ禍だから気付かされたこともありました。
 今年2月、育児に専念するためライブ活動をしばらく休止すると公表しました。「とはいえライブ以外の活動は続けます。ツイッター(https://twitter.com/Taniguchi_Naoko)やブログ、動画配信で発信し、今後もファンとのつながりを持っていきたい」。

私とふるさと

 市立池田小学校のときにドラムと同時にサッカーも始めました。地域のクラブに入り、市立第二中学校を卒業するまで続けました。
 人間形成を育む時期に過ごした寝屋川市は、私の物差しになっている街です。上京した頃は都会のキラキラした雰囲気がいいと思ったこともありましたが、今は温かみがある商店街などで寝屋川市に似た“地元感”を無意識のうちに見つけているように思います。
 仕事で大阪を訪れたり、帰省したりするときには、メンバーも大好きな寝屋川市内のたこ焼き店などに寄っています。

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更新日:2021年07月01日