令和2年10月号 名探偵コナンと歩んで25年 浅井 認さん(56歳)
コナンなど5人の少年探偵団と(読売テレビで)
人気の推理漫画「名探偵コナン」。出版社の編集担当として出会い、アニメのプロデューサーも務めた浅井認さんは「こんなに長く付き合うとは思ってもいませんでした」と、作品と歩んだ25年を振り返ります。
入社7年目にコナン担当「人生変わる出会いに!」
小学館に入ったのは平成元年。入社7年目のときに漫画雑誌の少年サンデー編集部で、その後の人生が変わったという「名探偵コナン」の編集担当になります。
薬の副作用で小学生の姿になった高校生探偵の工藤新一が江戸川コナンを名乗って難事件に挑むという作品の原作者は、漫画家の青山剛昌(あおやま・ごうしょう)さん。「担当になったのは連載が始まって1年後。すでに人気作品だし、推理小説が好きだったのでやりがいがあるな」が最初の印象だったといいます。
毎回違う事件のトリック「先生と一緒に絞り出します」
「約5年半、青山先生を担当しました。それまで漫画編集者の仕事は、原稿を取りに行くことぐらいに思っていましたが、全く違いました」。
コナンの連載はおおむね3週から5週で1話が完結し、1週分は16ページ前後。「先生と二人で打ち合わせをして事件やトリックを考えました。ストーリー全体を考えて絵も描く先生の仕事量は膨大で大変ですが、私も大変でした」。
犯行の動機も難しく、「無差別殺人などは先生が嫌いました。殺されてしまうには、ちゃんとした理由が必要だからです。担当を替わる頃にはアイデアも尽きていました」。
読者の間で人気がある「ピアノソナタ『月光』殺人事件」は、推理作家・横溝正史の作品からヒントを得ました。「2人とも横溝ファン。『獄門島』のような話をやりたいねという会話から、離島を舞台にした連続殺人のストーリーが生まれました」。
ライバル・服部平次誕生!寝屋川市出身の理由は
浅井さんが担当のときに、寝屋川市在住の高校生探偵・服部平次が誕生します。「先生が新一のライバル的な?西の名探偵?を出そうと仰って、『出身は浅井さんと同じ寝屋川市にしようか』と。先生も私も剣道少年だったので、剣道部に所属するキャラクターになったんですよ」。
当時は平次やその幼なじみの遠山和葉が話す大阪弁も監修。「自分や大学の後輩の女子の言葉遣いを思い出しながら、せりふを直していました」。
私とふるさと
市立中央小学校と第一中学校に通い、大学を卒業するまで初町に住んでいました。小学校前の市道が随分広くなってびっくりしました。
中学校では珍しいと思いますが、第一中学校には当時から50メートルプールがありました。小学校5、6年生のときは水泳部に入っていたので、よく第一中学校へ泳ぎに行っていました。市内の水泳大会も第一中学校で開かれていたと思います。
寝屋川市は大阪市内はもちろん、京都や奈良にも近いので、中学や高校の頃は寺社巡りをし、御朱印を集めていました。
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更新日:2021年07月01日