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直木賞作家 門井慶喜さん

門井慶喜さん
プロフィール

同志社大学文学部卒業。平成15年オール讀物推理小説新人賞を『キッドナッパーズ』で受賞しデビュー。平成30年に『銀河鉄道の父』で第158回直木賞を受賞。平成17年に寝屋川市に転居してからは、市内を執筆活動拠点に活躍している。

メッセージ

三年前だったでしょうか。若い新聞記者がうちへ取材に来て、「寝屋川って、子供が多いですね」と驚いていたのが印象的です。駅から歩いて来るあいだに、公園とか、住宅地の車の来ない道路とかで遊んでいるのを見たのだとか。
私はちょっと誇らしくなりました。なぜなら子供が多いということは、それが成長した中学生や高校生が多いということであり、その親の世代が多いということ。つまり全世代がそろっている。そういうことだからです。
この街に住んで何となく心が落ち着くのは、こんなところにも理由があるのではないでしょうか。今後もなるべくこの風景が長くつづいてくれたらと思わずにはいられません。
くだんの記者氏はその後、東京へ転勤になりました。あの大都会で時々刻々の仕事に追われつつ、ふと心のなかに寝屋川の風景が浮かぶ。子供の声がよみがえる。そんなふうに想像するのは楽しいことです。

芸人・芥川賞作家 又吉直樹さん

又吉直樹さん
プロフィール

寝屋川市生まれ。高校を卒業するまで、市内に在住。上京後は吉本興業に所属し、平成15年にお笑いコンビ「ピース」を結成。平成27年に『火花』で第153回芥川賞を受賞。その他『劇場』『人間』などを執筆するなど作家としても活躍している。

 

メッセージ

私は寝屋川で生まれ、高校を卒業する18歳までこの街で過ごしました。子供の頃は近所の公園や淀川の河川敷でサッカーをして遊びました。中学時代は寝屋川市駅から萱島駅を経由して家までの道を毎日走りました。川沿いを走りながら、漫才のネタや日々の悩みなど多くのことを考えました。私にとって、想像力を育ててくれた重要な道です。高校時代には電車で読んでいた小説の続きが気になり駅前の駐輪場の灯りで読み終えたこともあります。その後、自分の仕事となるお笑いや文学とは寝屋川で出会えたのです。
この街の一番の魅力は人だと考えています。幼い頃、スーパーで母と間違えて知らない女性の手を握ってしまったことがありました。その人は、「お母さんと間違えたんか?」と笑って、一緒に母を探してくれました。タイヤの空気が抜けた自転車で走っていた時は、「お兄ちゃんパンクすんで」と声を掛けてくれたおじさんが空気入れを貸してくれました。もしかしたら空気入れを人に貸すのが趣味の人だったのかも知れませんが、感謝しています。学校の友達や先生達との出会いも特別な体験です。これからも人に優しい寝屋川市であり続けて欲しいと願っています。

更新日:2021年12月23日