寝屋川市「国際コミュニケーション科」カリキュラム・ガイドライン(改訂版)

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第1節 目標

寝屋川市国際コミュニケーション科では本科の目標を次のように設定している。

英語を通じて、国際社会を主体的かつたくましく生きるために必要な資質や能力の基礎を育成する。

  • [国際理解] 言語やその背景にある文化に対する関心や理解を深めることを通して、異なる文化や価値をもつ人々と共に生きる資質や能力の基礎を養う。
  • [英語] 英語を用いて相手の意向を理解し、自分の考えや気持ちを表現することができるなど、実践的英語活用能力の基礎を育成する。
  • [コミュニケーション] 自らすすんで知識や情報を入手、理解し、発信、対話するなど、コミュニケーションに対する主体的な態度を養う。

第2節 段階別の指導目標及び指導内容

1. 小学校第1・2学年

 小学校第1・2学年の具体的な指導目標、指導内容及び評価の観点と評価方法は次の通りである。

1. 指導目標

 本科の指導目標は、国際理解、英語、コミュニケーションの3つの柱から構成されている。

(1) 国際理解
  • 日本語と英語の違いやジェスチャー等に興味・関心を持つことができる。
  • 外国の衣食住など基本的な生活習慣、人気のあるスポーツ、歌や遊び、伝統行事などに興味・関心を持つことができる。
  • 児童に身近な話題から日本と世界のつながりを知ることができる。
  • NET との交流や国際交流活動に興味・関心を持つことができる。
(2) 英語
  • 強勢、リズム、イントネーションなどの英語の基本的な音声的特徴に慣れ親しみ、歌やチャンツなどを歌ったり言ったりすることができる。
  • 簡単な英語を使って、身近なことがらや自分の考え・気持ちなどを表現することができる。
  • 簡単な定型表現や教室英語を使うことができる。
(3) コミュニケーション
  • コミュニケーション活動に興味・関心を持ち、楽しむことができる。
  • 相手の話を注意して聞くことができる。
  • 積極的に発言することができる。
  • 指導者の後について練習することができる。
  • ジェスチャー、表情などを使って反応し、言いたいことを伝えることができる。
  • 家庭や学校での生活体験を通して、興味のあることについて知ろうとする。

2.指導内容

 以下に示す事項を考慮しながら、実際の指導に当たることとする。

(1) 国際理解

  国際理解を意識した話題(例えば、諸外国の挨拶、遊び、行事、衣服・衣装、食べ物、住まい、料理、等)を取り上げることで、 日本と諸外国との共通点・相違点を意識させる。

  異文化を理解するとともに、これを受容・尊重する態度、異文化を持つ人々と共に生きていこうとする協調的態度を育成する。そのために、動画、CDなどの視聴覚教材を活用したり、NET、地域在住の外国人、外国在住経験者などとの積極的な交流を図ったりすることが効果的である。

(2) 英語

この段階では、歌・チャンツ、ゲームなど児童にとって楽しい活動を通して、英語を聞く経験を多く積ませ、英語に慣れ親しませることが大切である。聞いた英語の意味を動作で表現させたり、絵カード、ポスター、写真、地図等の教具やCD、動画、テレビ番組等の視聴覚教材を使用したりすることによって、意味と形式を一致させる指導を心掛ける。教室英語や定型表現も段階的に導入する必要がある。

言語活動においては、正確さにあまりこだわらず、伝達内容をより重視する。その際、教員からのほめ言葉や肯定的コメントを通して、児童に達成感や成就感を味合わせることが大切である。

 具体的には、以下に示すような児童の発達段階及び興味・関心に即した題材(話題・場面)、言語の働き、語彙を考慮しながら指導する。

(1)題材(話題・場面)

  • (ア) 話題
    • 日常生活に関連した話題
      あいさつ、自己紹介、家族や友達、色、数、体の部位、等
    • 定型表現的な客観的事実を述べる話題
      曜日、月日、天候、時刻、等
    • 国際理解を意識した話題
      諸外国の挨拶、遊び、行事、衣服・衣装、食べ物、住居、料理、等
  • (イ)場面
    家庭、学校、等

(2) 言語の働き(主たるもののみを示す)

  1.  考えを深めたり情報を伝えたりするもの
    • 説明する…My name is ~.  I’m seven years old. 等
    • 報告する…I’m ready.  Let's go. 等
    • 描写する…My dog is black and white.  It’s big. 等
  2.  相手の行動を促したり自分の意志を示したりするもの
    • 質問する…How are you?  What's your name?  等
    • 依頼する…Please stand up.  等
    • 申し出る…Let's play the game!  等
    • 賛成する…Me, too.  等
    • 承諾する/断る…Yes./Sure./That's right.   No, thank you.  等
  3.  気持ちを伝えるもの
    • 礼を言う…Thank you very much.  等
    • ほめる …Good! Good job!  等
    • 謝る  …I’m sorry.  等

(3) 語彙(主たるもののみを示す)

  • (ア) 話題
    語彙に関しては、上記の指導内容にあげた題材(話題・場面)に応じて、児童の発達段階および興味・関心に即した語彙を取り扱う。小学校第1・2学年では100語程度が望ましい。
    • 日常生活に関連した話題
      morning, afternoon, name, father, sister, friend, red, blue, one, two, head, eye, fish、等
    • 定型表現的な客観的事実を述べる話題
      Sunday, Monday, January, February, sunny, cloudy、等
    • 国際理解を意識した話題
      world, play, costume, Christmas, Halloween, chogori, sari, spaghetti, curry、等
  • (イ)場面
    home, school, room, play ground、等
(3) コミュニケーション

 英語に初めて触れることに配慮し、まず、英語を通してコミュニケーションを楽しむ態度を育成する。そのためには、他者との関わりに関心を示し、主体的に関わろうとする態度を育成することが大切である。

他者との関わりに消極的な児童に対しては、時間をかけて指導するといった教員の寛容的姿勢が求められる。言語を介して互いの気持ちや考えを伝え合うことの喜びを感じとらせることができるように指導する。

3. 評価の観点と評価方法

 評価の観点としては、「言語や文化に関する気付き」「外国語への慣れ親しみ」「コミュニケーションへの関心・意欲・態度」とし、観点ごとに評価規準を作成し評価する。評価方法としては、教員の観察による評価、自己評価、相互評価、ポートフォリオ評価があげられる。結果よりも活動過程を重視し、数値化による評価はしない。

2. 小学校第3・4学年

 小学校第3・4学年の具体的な指導目標、指導内容及び評価の観点と評価方法は、外国語活動に準ずる。

3. 小学校第5・6学年

 小学校第5・6学年の具体的な指導目標、指導内容及び評価の観点と評価方法は、外国語科に準ずる。

4. 中学校第1~3学年

 中学校第1~3学年の具体的な指導目標、指導内容及び評価の観点と評価方法は、外国語科に準ずる。

第3節 学習段階を考慮した指導上の配慮事項

 児童生徒の発達の特徴や学習段階を考慮して、各学年の指導に当たっては、次のような点に配慮するものとする。

1. 小学校第1・2学年における言語活動

 英語に初めて触れることに配慮し、児童が歌やチャンツ、ゲームなどの楽しい活動を通して強勢、リズム、イントネーションといった英語の音声に慣れ親しむようにすることで、児童の英語に対する興味・関心を高め、英語でコミュニケーションを楽しむ態度の育成が可能となる。語彙については生活英語やカタカナ英語を優先して導入し、簡単な定型表現も取り上げていく。諸外国の挨拶、遊び、行事、衣服・衣装、食べ物、住居、料理、等の話題を取り上げながら、外国や外国の文化について興味・関心を育む。

2. 小学校第3・4学年における言語活動

  小学校第3・4学年における言語活動は、外国語活動に準ずる。

3. 小学校第5・6学年における言語活動

 小学校第5・6学年における言語活動は、外国語科に準ずる。

4. 中学校第1~3学年における言語活動

 中学校第1~3学年における言語活動は、外国語科に準ずる。

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更新日:2023年11月17日