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寝屋川市「国際コミュニケーション科」カリキュラム・ガイドライン(平成17年3月)

第1節 目標

寝屋川市国際コミュニケーション科では本科の目標を次のように設定している。

英語を通じて、国際社会を主体的かつたくましく生きるために必要な資質や能力の基礎を育成する。

◆[コミュニケーション・情報活用] 自らすすんで知識や情報を入手、理解し、発信、対話するなど、コミュニケーションに対する主体的な態度を養う。

◆[英語] 英語を用いて相手の意向を理解し、自分の考えや気持ちを表現することができるなど、実践的コミュニケーション能力の基礎を育成する。

◆[国際理解] 異文化に対する関心や理解を深めることを通して、異なる文化や価値をもつ人々と共に生きる資質や能力の基礎を養う。

 

第2節 段階別の指導目標及び指導内容

 本科では小学校から中学校までを、小学校第1学年から第4学年と、小学校第5学年から

中学校第3学年までの2段階に分け、各段階別に次のような具体的な指導目標、指導内容を設定する。

 

1. 小学校第1学年~第4学年

 小学校第1学年から第4学年までの具体的な指導目標、指導内容及び評価の観点と評価方法は次の通りである。

 

1. 指導目標

 本科の指導目標は、コミュニケーション、英語、国際理解の3つの柱から構成されている。

(1) コミュニケーション

・コミュニケーション活動に興味・関心を持ち、楽しむことができる。

・相手の話を注意して聞くことができる。

・積極的に発言することができる。

・指導者の後について大きな声で練習することができる。

・ジェスチャー、表情などを使って反応し、言いたいことを伝えることができる。

・家庭や学校での生活体験を通して、興味のあることについて知ろうとする。

(2) 英語

・強勢、リズム、イントネーションなどの英語の基本的な音声的特徴に慣れ親しみ、

 歌やチャンツなどを歌ったり言ったりすることができる。

・簡単な英語を使って、身近なことがらや自分の考え・気持ちなどを表現することができる。

・簡単な定型表現や教室英語を使うことができる。

(3) 国際理解

・日本語と英語の違いやジェスチャー等に興味・関心を持つことができる。

・外国の衣食住など基本的な生活習慣、人気のあるスポーツ、歌や遊び、伝統行事などに

 興味・関心を持つことができる。

・児童に身近な話題から日本と世界のつながりを知ることができる。

・ALT との交流や国際交流活動に興味・関心を持つことができる。

 

2.指導内容

 以下に示す事項を考慮しながら、実際の指導に当たることとする。

(1) コミュニケーション

 英語に初めて触れることに配慮し、まず、英語を通してコミュニケーションを楽しむ態度を育成する。そのためには、他者との関わりに関心を示し、主体的に関わろうとする態度を育成することが大切である。

他者との関わりに消極的な児童に対しては、時間をかけて指導するといった教員の寛容的姿勢が求められる。言語を介して互いの気持ちや考えを伝え合うことの喜びを感じとらせることができるように指導する。

 

(2) 英語

 この段階では、歌・チャンツ、ゲームなど児童にとって楽しい活動を通して、英語を聞く経験を多く積ませ、英語に慣れ親しませることが大切である。聞いた英語の意味を動作で表現させたり、絵カード、ポスター、写真、地図等の教具やCD、ビデオ、CD-ROM、テレビ番組等の視聴覚教材を使用したりすることによって、意味と形式を一致させる指導を心掛ける。教室英語や定型表現も段階的に導入する必要がある。

言語活動においては、正確さにあまりこだわらず、伝達内容をより重視する。その際、教員からのほめ言葉や肯定的コメントを通して、児童に達成感や成就感を味合わせることが大切である。

 具体的には、以下に示すような児童の発達段階及び興味・関心に即した題材(話題・場面)、言語の働き、語彙を考慮しながら指導する。

 

(1)題材(話題・場面)

(ア) 話題

◆日常生活に関連した話題

あいさつ、自己紹介、家族や友達、色、数、体の部位、好きな食べ物、自分の持ち物、等

◆定型表現的な客観的事実を述べる話題

曜日、月日、天候、時刻、等

◆学校行事を取り上げた話題

遠足、運動会、修学旅行、等

◆他教科の内容と関連した話題

世界の歌、調理、四則計算、等

◆国際理解を意識した話題

諸外国の挨拶、遊び、行事、衣服・衣装、食べ物、住居、料理、等

(イ)場面

家庭、学校、地域、レストラン、商店(デパート)、旅行先、等

 

(2) 言語の働き(主たるもののみを示す)

a 考えを深めたり情報を伝えたりするもの

・説明する………This is my friend.  He is seven years old. 等

・報告する………I am ready.  Let's go. 等

・描写する………My dog is black and white.  She is big. 等

b 相手の行動を促したり自分の意志を示したりするもの

・質問する………Do you like apples?  What's this?  等

・依頼する………Please stand up.  等

・申し出る………Let's play the game!  等

・賛成する………Me, too.  等

・承諾する/断る………Yes./Sure./That's right.   No, thank you.  等

c 気持ちを伝えるもの

・礼を言う………Thank you very much.  等

・ほめる ………Good! Good job!  等

・謝る  ………I am sorry.  等

 

(3) 語彙(主たる語彙50語のみを示す)

(ア) 話題

語彙に関しては、上記の指導内容にあげた題材(話題・場面)に応じて、児童の発達段階および興味・関心に即した語彙を取り扱う。小学校第1学年から小学校第4学年では250語程度が望ましい。

◆日常生活に関連した話題

morning, afternoon, name, father, sister, friend, red, blue, one, two, head, eye, apple, banana, fish, pencil, bag、等

◆定型表現的な客観的事実を述べる話題

Sunday, Monday, January, February, sunny, cloudy, o'clock、等

◆学校生活を取り上げた話題

teacher, English, PE, classroom、等

◆他教科の内容と関連した話題

song, food, rice, soup, plus, minus、等

◆国際理解を意識した話題

world, play, costume, Christmas, Halloween, chogori, sari, spaghetti, curry、等

(イ)場面

home, school, art room,  play ground,  park,  convenience store restaurant等

 

(3) 国際理解

  国際理解を意識した話題(例えば、諸外国の挨拶、遊び、行事、衣服・衣装、食べ物、住まい、料理、等)を取り上げることで、 日本と諸外国との共通点・相違点を意識させる。

  異文化を理解するとともに、これを受容・尊重する態度、異文化を持つ人々と共に生きていこうとする協調的態度を育成する。そのために、ビデオ、CD-ROMなどの視聴覚教材を活用したり、ALT、地域在住の外国人、外国在住経験者などとの積極的な交流を

 図ったりすることが効果的である。

3. 評価の観点と評価方法

 評価の観点としては、「コミュニケーションに対する積極性」、「意欲的に未知のことがらを知ろうとする態度」、「英語についての理解や表現の能力」、「外国の言葉や文化に対する興味・関心」とし、観点ごとに評価規準を作成し評価する。評価方法としては、教員の観察による評価、自己評価、相互評価、ポートフォリオ評価があげられる。結果よりも活動過程を重視し、数値化による評価はしない。

 

2. 小学校第5学年~中学校第3学年

 小学校第5学年から中学校第3学年までの具体的な指導目標、指導内容及び評価の観点と評価方法は次の通りである。

 

1.指導目標

本科の指導目標は、コミュニケーション、英語、国際理解の3つの柱から構成されている。

(1) コミュニケーション

・コミュニケーションに関心を持ち、積極的、意欲的に言語活動に参加することができる。

・相手の立場や感情に配慮しながら、自分の意見や主張を述べることができる。

・知識や情報を得るために、意欲的に他者や集団とかかわっていくことができる。

・他者や集団と協同作業をとおして、情報発信や知識の創造といった実践活動をおこなうことができる。

 

(2) 英語

・英語の音声的特徴を理解し、正しく聞きとり、正しく発音することができる。

・英語による日常生活の基本的な機能を表す表現(感謝、道案内、賛成・反対、謝罪の表現など)を理解し、適切に使うことができる。

・英語を使って、客観的な情報や自分の気持ち・考えを相手に伝わるように話したり、書いたりすることができる。(ただし「書く」に関しては、小学校5・6年生は必要に応じて指導する。)

・英語での会話や文章を通じて、客観的な情報や話し手・書き手の気持ち・考えを正しく聞き取ったり、読み取ったりすることができる。(ただし「読み取る」に関しては、小学校5・6年生は必要に応じて指導する。)

・繰り返し、言い換え、確認、つなぎ言葉などの表現を駆使し、コミュニケーションを継続することができる。

 

(3) 国際理解

・日本語と英語の言語面、非言語面の特徴を理解し、その共通点や相違点に気づくことができる。

・外国の衣食住、生活習慣、伝統行事、祝祭日、学校生活などを理解し、異なる価値観やそれを持った人々を受容することができる。

・ALT との交流や国際交流活動に興味・関心を持ち、積極的に自分の意見や考えを世界へ発信することができる。

・生徒にとって身近な話題から日本と世界のつながりを知り、世界の国々が共生・共存していることを認識することができる。

・生徒にとって興味・関心のある話題から地球規模の問題を知り、世界の国々が協力して解決していかなければならない問題があることを認識することができる。

 

2.指導内容

 以下に示す事項を考慮しながら、実際の指導に当たることとする。

(1) コミュニケーション

 間違いを恐れず、自ら進んで互いの気持ちや考えを伝え合うといった、コミュニケーションに対する積極的な関心・意欲・態度を育成する。

学習場面や課題設定、学習形態などを工夫し、具体的な場面や状況にあった適切な表現を自ら考え、言語活動をおこなうように指導する。

 

(2) 英語

 児童・生徒が英語でコミュニケーションを図ることのできる活動を多く取り入れる必要がある。音声面の指導としては、強勢、リズム、イントネーションなど基本的な英語の音声的特徴をとらえ、正しく聞き取り、正しく発音できるよう指導する。

英語を使って、相手の意向を理解し、自分の考えや気持ちなどを正しく伝えることができるようになることが大切である。

中学校に関しては、英語科で既習の文型・文法事項を駆使し、学習者の能力や興味・関心に即したコミュニケーション活動やタスク活動といった自己表現活動を展開できるよう指導する。ペアワークやグループワークを積極的に行い、ロールプレイ、スキット、スピーチ、ディスカッションなどの言語活動をより多く取り入れることが適切である。

英語をコミュニケーションの手段として捉え、コミュニケーション活動やタスク活動を通して、語彙や文法の定着、4技能の総合的能力を育成する。また、コミュニケーションの継続性という観点からは、繰り返し、言い換え、確認、つなぎ言葉の表現といったコミュニケーション・ストラテジーを指導することを心掛けることも大切である。

 具体的には、原則として、現行の『中学校学習指導要領(平成10年12月)解説--外国語編』の指導内容に準ずることとする。児童生徒の発達段階及び興味・関心に即した題材(話題・場面)、言語の働き、文法事項、語彙を考慮しながら指導することが大切である。

 

(1)題材(話題・場面)………『中学校学習指導要領(平成10年12月)解説--外国語編』、

              25—27頁、59—62頁参照

(2)言語の働き    ………『中学校学習指導要領(平成10年12月)解説--外国語編』、

              28—30頁参照

(3)文法事項     ………『中学校学習指導要領(平成10年12月)解説--外国語編』、

              39—52頁参照

(4)語彙       ………『中学校学習指導要領(平成10年12月)解説--外国語編』、

              62—63頁参照

 

 

(3) 国際理解

 日本や諸外国の地理・歴史、風俗習慣、物語に関する題材を通して、その背後にあるものの考え方や文化、その文化圏の人々の生き方を理解し、異文化や異なる価値観のもとで生きる人々を尊重する態度を養うことが必要である。同時に、自己や自文化を尊重する精神の形成を図り、自己や自文化を積極的に世界へ発信していこうとする態度を育成する。

世界の国々が相互依存関係にあること、人類が平和かつ幸福な将来を構築するためには、解決しなければならない世界規模の問題が数多く存在していることを意識させる。異なる文化や異なる価値観を超えて、相互共生的に問題解決を図るために何をなすべきであるかを考えさせる指導が大切である。

 

3.評価の観点と評価方法

 評価の観点としては、「コミュニケーションや情報活用に対する積極性」、「話す・聞く能力」、「読む・書く能力」、「言語や文化に対する知識・理解」とし、観点ごとに評価規準を作成し評価する。評価方法としては、教員の観察による評価、自己評価、相互評価、ポートフォリオ評価、パフォーマンス評価があげられる。また、学習者による学習ジャーナル、教師が実施するアンケートやインタビューなど多様な評価法を実践することで、評価の客観性、妥当性、信頼性を高める。

 

 

第3節 学習段階を考慮した指導上の配慮事項

 児童生徒の発達の特徴や学習段階を考慮して、各学年の指導に当たっては、次のような点に配慮するものとする。

 

1. 小学校低学年(第1・2学年)における言語活動

 英語に初めて触れることに配慮し、歌やチャンツ、ゲームなどの楽しい活動を通して強勢、リズム、イントネーションといった英語の音声に慣れ親しませる。そうすることで、児童の英語に対する興味・関心を高め、英語でコミュニケーションを楽しむ態度の育成が可能となる。語彙については生活英語やカタカナ英語を優先して導入し、簡単な定型表現も取り上げていく。

 また、世界にはいろいろな国があることを理解させ、外国や外国の文化について興味・関心を持たせる。

 

2. 小学校中学年(第3・4学年)における言語活動

 低学年の活動を基礎として、更に英語の音声的特徴に慣れ親しませる。多様な教材・教具を用いて、意味と形式の一致を促す。具体的には、英語を聞き、その意味内容を動作を用いて表現する、身近なことや事実情報について簡単な英語を使って表現するなどの学習課題を設定する。

 また、日本や外国の衣食住などを話題として取り上げることで、日本と外国の文化の共通点・相違点などに気づかせるとともに、日本と世界の国々とのつながりに着眼させる。

 

3. 小学校第5学年における言語活動

 中学年の活動を基礎として、身近なことや事実情報について、簡単な英語やジェスチャーを用いて簡単な対話をさせる。また、質問、説明、賛成,依頼など言語の働きに配慮した言語活動を行う。児童の知的欲求に応じてアルファベット(ブロック体)を導入することも可能である。

 また、外国の風俗習慣に関する知識及び日本と世界の国々とのつながりについての意識をより一層深め、外国の人々や異なる文化を受容し尊重する態度を育成する。

 

4. 小学校第6学年における言語活動

 第5学年の学習を基礎として、身近なことや事実情報について、簡単な英語を用いて、ある程度まとまりのある対話をさせるなど、言語の働きを更に広げた言語活動を行う。児童の知的欲求に応じて、「読む」「書く」といった簡単な文字指導も可能である。

 また、日本についてのよさを知り、相互依存社会において、将来世界平和に向けて日本がどのように貢献すべきかについて考えさせる。

 

5. 中学校第1学年における言語活動

 第6学年の学習を基礎として、小学校からの音声中心の体験的な学習をできるだけ踏襲し、言語の使用場面や言語の働きに配慮しながら、ロールプレイやスキットなどの言語活動を行わせる。体系的な文字指導を開始し、4技能の総合的な言語能力の基礎を養成する。

 また、自分の住んでいるところや日本固有の文化について、知識を深め世界へ発信していこうとする態度や能力を育成する。

 

6. 中学校第2学年における言語活動

 第1学年の学習を基礎として、言語の使用場面や言語の働きを更に広げた言語活動を行わせる。ロールプレイ、スキット、スピーチなど発表する機会を多く設けながら、英語で積極的に自己表現する態度と能力を育成する。

 また、世界の動向に目を向け、日本と世界とのつながりを知り、世界の国々が共生・共存していることを認識させる。

 

7. 中学校第3学年における言語活動

 第2学年の学習を基礎として、言語の使用場面や言語の働きを一層広げた言語活動を行わせる。ロールプレイ、スキット、スピーチに加え、ディスカッションなど発表する機会をより多く設けながら、英語で積極的に自己表現する態度と能力を育成する。

 また、生徒にとって興味・関心のある話題から地球規模の問題を知り、世界の国々が協力して解決していかなければならない問題があることを認識させる。

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更新日:2013年11月29日