追悼のことば

追 悼 の こ と ば

先の大戦において、祖国の繁栄と最愛の御家族の安泰を願いつつ、尊い一命を捧げられました。

ここにかけがえのない命を失われた戦没者の皆様に思いを馳せ、追悼の誠を捧げますとともに、心から御冥福をお祈りいたします。

私たちが今、享受している平和と繁栄は、この尊い命を捧げられた、先人たちの犠牲の上に成り立っていることをひとときも忘れてはなりません。改めて追悼の誠を捧げるとともに、敬意と感謝の念を申し上げる次第でございます。

また、御遺族の皆様には、最愛の御家族を亡くされ、今日まで決して癒されることのない深い悲しみに耐えながら、幾多の困難を乗り越えてこられたことと存じます。

計り知れない苦難に満ちた往時をしのぶとき、今なお悲痛の思いが胸に迫ってまいります。御遺族の皆様の御労苦に対しまして、深く敬意を表する次第でございます。

さて、戦後七十七年の歳月が過ぎ去りましたが、世界ではロシアによるウクライナ侵攻を始め、戦争や内戦が今なお、後を絶たず、多くのかけがえのない命が失われています。

先の大戦の記憶を風化させることなく、再び戦争の惨禍を繰り返さぬよう、戦争の悲惨さを次世代へ語り継ぐとともに、世界の平和の尊さ、命の大切さを認識し、希望に満ちあふれた心豊かに暮らせる社会を築き上げていくことが、今を生きる私たちの責務であります。

引き続き、人類共通の願いである、恒久平和の実現、そして、誰もが平和で安心して暮らせる環境づくりに全力で取り組んでまいりますことをここにお誓い申し上げます。

終わりに臨み、戦禍に倒れた戦没者の御霊の平安を心からお祈り申し上げますとともに、御遺族及び御参列賜りました皆様方の今後ますますの御健勝、御多幸を心から御祈念いたしまして、追悼のことばといたします。

令和四年十月

寝屋川市長 広瀬 慶輔