平成23年度予算編成方針
1.総括的事項
1.経済情勢と国の状況
国が公表した9月の月例経済報告では、「景気は、引き続き持ち直してきており、自律的回復に向けた動きもみられるが、このところ環境の厳しさは増している。また、失業率が高水準にあるなど依然として厳しい状況にある。」としている。
また、政府は「財政運営戦略」において、「強い経済」「強い財政」「強い社会保障」の一体的実現を目指すとする一方、地方財政に関しては、「地方の安定的な財政運営に必要となる地方の一般財源の総額については、平成22年度の水準を下回らないよう実質的に同水準を確保する。」としているが、国の制度改革の詳細が明確ではなく、さらには、地域主権の確立に向けた国庫補助負担金の一括交付金化等による地方財政への影響が懸念されることから、引き続き国の動向を注視していく必要がある。
2.本市の財政状況
平成21年度の本市の財政状況は、平成20年秋以降、世界的な景気後退により、市税収入が約11億8,100万円の大幅な減少となった一方、生活保護費をはじめとする扶助費が増加するなど、厳しい財政状況のなか、あらゆる財源の確保に努めるとともに、職員数の抑制や経常経費の削減など、行財政改革の着実な推進により、普通会計決算では、実質収支額は約2億6,400万円と6年連続の黒字を確保することができた。
しかしながら、財政構造の弾力性を示す経常収支比率は、97.2%となり、依然として財政構造は硬直化した状況である。また、国民健康保険特別会計においては、未だ多額の累積赤字を抱えており、年次的・計画的にその解消を図っていかなければならない。
平成22年度においても、景気や雇用情勢の低迷により、市税収入の減少や生活保護費の増加が見込まれるなど、引き続き厳しい財政運営を強いられている。
このような厳しい財政状況のなか、今後の財政運営にあたっては、従前にも増して、施策・事務事業の選択と集中を図ることはもちろん、職員数の抑制をはじめ、徹底した経常経費の削減や、創意工夫による新たな財源の確保に取り組むなど、行財政改革をさらに推進し、より一層、財政の健全化に努めなければならない。
3.平成23年度予算編成にあたって
平成23年度は、第五次総合計画がスタートするとともに、市政施行60周年の節目を迎えることから、「元気都市 寝屋川」実現のための飛躍の年と位置づけ、さらなる市民福祉の向上を目指した予算編成を行うこととする。
2.予算編成の基本方針
厳しい財政状況であることを十分認識の上、あらゆる財源を有効活用するとともに、前例にとらわれることなく、施策・事務事業について、その必要性・効果を十分精査・検証し、市民の視点で積極的に選択と集中を図るなど、「最少の経費で最大のサービス提供する。」ことを基本とする。
1.「元気都市 寝屋川」実現のための施策の推進
第五次総合計画の各施策を着実かつ計画的に推進し、「元気都市 寝屋川」の実現を目指す。
2.市民ニーズ・行政課題への的確な対応
効率的・効果的な行財政運営に努めるとともに、多様化・複雑化する市民ニーズや行政課題への的確な対応に努める。
3.行財政改革の積極的な推進
民間委託や定員適正化の推進など、行財政改革大綱(改訂版)に基づく各計画を着実に推進することはもとより、費用対効果の観点から、市民サービスのあり方について検証し、経営感覚とコスト意識のもと、簡素で効率的な行財政システムの構築に努める。
4.財源確保に向けた積極的な取組
国・大阪府等のあらゆる補助制度の活用や、市有財産の売却・有効活用など、既成概念にとらわれない柔軟な発想による歳入の確保に努める。
3.予算要求の留意事項
1.全般的事項
各部局においては、部局の運営方針のもと、経営感覚とコスト意識をもって、十分に検討・調整を行い、真に必要と認められる経費について予算要求を行うこと。
また、部局の長は、部局の経営者としての意識をもって、予算編成に臨むこと。
⑴ 経常経費
前年度数値の単なる置換えなどによることなく、事業の必要性や優先度、費用対効果等を十分精査した上で予算要求を行うこと。特に部局枠費については、人件費インセンティブや基金の貸し借りなどの活用も含め、部局別枠配分制度の趣旨を踏まえ、予算要求を行うこと。
⑵ 新規・拡充事業及び投資的経費
第五次総合計画等の内容と整合性を図るとともに、その目的や必要性、さらには、中長期的な視点に立った効果や後年度の財政負担について検討した上で、予算要求を行うこと。また、要求にあたっては、国・府支出金の積極的活用など、あらゆる財源の確保に努めること。
⑶ 国・大阪府の動向
国庫補助負担金の一括交付金化や大阪府の財政構造改革プラン等の制度改正・変更については、本市の財政運営に大きく影響を及ぼすことが懸念されることから、的確な情報収集に努め、状況の変化に速やかに対応すること。
⑷ 土地開発公社の健全化
保有物件の引き取り計画を明確にし、財源確保を図るなかで、公社健全化に努めること。また、各部局においても、公共施設等整備・再編計画に十分留意し、積極的に対応すること。
⑸ 特別会計
「独立採算の原則」を踏まえ、より一層の経営感覚とコスト意識をもって、収納率の向上対策や事業の効率化による経費の削減など、さらなる経営の合理化、健全化に努めること。また、健全化判断比率等を十分認識するとともに、安易に一般会計からの繰入金に依存することなく、収支均衡に努めること。
⑹ 指摘事項等への対応
議会・監査委員の指摘事項や市民等からの要望については、その内容を十分に精査・検討し、的確に対応すること。
2.歳入に関する事項
⑴ 自主財源
行政活動の自主性と健全な財政を確立するためには、市税をはじめとする自主財源の確保・拡充が不可欠である。そのため、未収金や延滞債権の縮減・解消に向けた取組をより一層進めるなど、収納(徴収)率の向上に努めるとともに、積極的に新たな財源の確保に努めること。(ア)市税
税制改正の動向や社会経済情勢に十分留意し、収入見込額を的確に把握するとともに、課税の適正化及び徴収体制の強化を図り、より一層、徴収率の向上に努めること。(イ)使用料・手数料等
市民負担の公平性の確保と受益者負担の原則に基づき、社会経済情勢や関連経費の状況等を総合的に勘案し、行政サービス全般について、その費用負担の適正化を図るとともに、収納率の向上に努めること。(ウ)その他
市公共物及び刊行物等への広告掲載をはじめ、処分可能な市有財産の積極的な売却に努めるなど、柔軟な発想や創意工夫によりあらゆる財源の確保に努めること。
⑵ 依存財源
依存財源の大半を占める地方交付税や国庫補助負担金等の制度改正が検討されているなか、本市にとって、その財源の確保は重要な課題である。今後とも、国及び大阪府の動向や制度の把握に努めるとともに、新たな補助金・交付金制度等の積極的な活用を図るなど、あらゆる財源の確保に努めること。(ア)地方交付税・地方譲与税等
国における制度改正の動向を十分注視するとともに、地方財政計画の内容等に留意し、総額等の的確な把握に努めること。(イ)国・府支出金
国においては、補助負担金の一括交付金化など大幅な制度改正が予定されており、大阪府においても財政構造改革プランの実施による影響も考えられることから、国及び大阪府の予算編成の動向等を十分に把握するとともに、対象、内容、補助率及びその効果など、従来の補助制度をはじめ、あらゆる制度について調査・検討し、財源の確保に努めること。(ウ)市債
将来の財政負担を十分に勘案するとともに、実質公債費比率や将来負担比率に与える影響を考慮し、より有利かつ必要最小限の発行額にとどめること。
3.歳出に関する事項
⑴ 義務的経費
経常収支比率に占める義務的経費の割合は依然として高いことから、より一層の抑制に努めること。(ア)人件費
第4期定員適正化計画の推進等により、職員数の抑制に努めるとともに、非常勤職員やアルバイト職員等についても、その総数を抑制すること。また、柔軟な勤務体制、効率的な事務執行や計画的な応援体制を工夫するなど、時間外勤務手当等も含め、人件費のさらなる縮減を図ること。(イ)扶助費
制度改正の動向等を的確に把握することはもちろん、給付基準や対象人員、過去の推移等を厳正に精査するとともに、適正な事務執行に努めること。特に、市単独扶助については、その基準、金額、事業効果等を十分精査し、廃止・縮減も含め検討すること。(ウ)公債費
市債の償還計画に基づき、必要額を計上するとともに、一時借入金については、金利の動向を踏まえ、低利の借り入れに努めること。
⑵ 投資的経費
第五次総合計画等との整合性を図るなかで、事業の緊急性、優先度等を基本に、事業規模、財源、費用対効果を検討するとともに、後年度の維持管理経費等に十分留意すること。
また、営繕工事については、施設の現状を把握した上で、一時に多大な費用を要することのないよう、実施時期、金額など、年次計画を明確にすること。
なお、見積りにあたっては、積算根拠を明確にし、厳正に精査するとともに、仕様内容の見直しや施行方法等の工夫により、必要最小限に抑制すること。
⑶ その他
(ア)物件費
事務改善や執行体制の見直しなど、より一層の効率化を進め、前例を踏襲することなく徹底した抑制を図ること。特に、委託料については、委託内容や範囲について効果の側面から十分精査・検証し、さらなる見直しを行うこと。なお、計画策定等の委託にあっては、専門性等が必要なものに限定すること。(イ)補助費等
補助金については、団体等の経営の効率化・自立化を促進する観点から、その妥当性、公平性等を十分精査・検証し、適切に対応すること。また、負担金についても、その根拠、目的、内容等の必要性を再度精査し、廃止・縮減も含め検討すること。(ウ)その他の経費
必要かつ緊急な経費にとどめるとともに、より一層の経費の縮減に努めること。
※PDFファイルでご覧いただけます
平成23年度予算編成方針(PDF:A4/6枚/61KB)
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