平成24年度予算編成方針

1.総括的事項

 1.経済情勢と国の状況

 国が公表した10月の月例経済報告では、「景気は、東日本大震災の影響により依然として厳しい状況にあるなかで、引き続き持ち直しているものの、そのテンポは緩やかになっている。」とする一方で、「為替レート・株価の変動等によっては、景気が下振れするリスクが存在する。また、デフレの影響や、雇用情勢の悪化懸念が依然残っていることにも注意が必要である。」としている。

 このような状況のなか、先ごろ閣議決定された「中期財政フレーム(平成24年度~平成26年度)」では、東日本大震災からの復旧・復興に係る経費については、財政の枠組みにとらわれず全力を傾注する一方で、「財政運営戦略」に定められた財政健全化目標の達成に向けて、恒久的な歳出削減を行うとされた。さらには、地域主権改革に向けた国庫補助負担金の一括交付金化等、その詳細については明確になっていないものの、少なからず地方財政への影響が懸念されるため、引き続き国の動向を注視していく必要がある。

 

 2.本市の財政状況

 平成22年度の本市の財政状況は、厳しい雇用情勢や長引く景気の低迷により、市税収入が約8億4,900万円の大幅な減少となるとともに、生活保護費をはじめとする扶助費が増加するなど、厳しい財政状況のなか、職員数の抑制や経常経費の削減などの行財政改革の着実な推進やあらゆる財源の確保に努めたことにより、普通会計決算の実質収支額は約3億5,100万円と7年連続の黒字を確保することができた。

 財政構造の弾力性を示す経常収支比率においても、93.8%と前年度と比較して改善が見られたものの、依然として財政構造は硬直化した状況である。また、国民健康保険特別会計においては、未だ多額の累積赤字を抱えており、年次的・計画的にその解消を図らなければならない。

 平成23年度においても、景気や雇用情勢の低迷により、市税収入の減少や生活保護費等の扶助費の増加が見込まれるなど、引き続き厳しい財政運営を強いられている。

 このような財政状況のなか、今後の財政運営にあたっては、職員数の抑制をはじめ、徹底した経常経費の削減やあらゆる財源の確保に取り組み、引き続き普通会計の黒字を確保するとともに、地方債残高の減少など、市の将来を見据え、より一層、財政の健全化を図らなければならない。

 

 3.平成24年度予算編成にあたって

 平成24年度は、「人の力が発揮され、笑顔が広がる、人とまちが元気な都市」への飛躍に向け、第五次総合計画を着実に推進し、より一層の市民福祉の向上を目指した予算編成を行うこととする。

 

2.予算編成の基本方針

 厳しい財政状況であることを十分認識の上、あらゆる財源確保に取り組み、前例にとらわれることなく、事業の必要性・効果を十分精査・検証し、市民の視点で積極的に選択と集中を図るなど、「最少の経費で最大のサービスを提供する。」ことを基本とする。

1.「元気都市 寝屋川」の実現のための施策の推進

 第五次総合計画を着実に推進し、みんなが誇れる住みよいまち「魅力と活力にあふれる元気都市 寝屋川」の実現を目指す。

2.市民ニーズや行政課題への的確な対応

 多様化・複雑化する市民ニーズや行政課題を的確に把握し、効率的・効果的かつ計画的な行財政運営に取り組む。

3.行財政改革の積極的な推進

 民間委託や定員適正化の推進など、行財政改革大綱(改訂版)に基づく各計画を着実に推進することはもとより、常に市民サービスのあり方について新たな発想と視点で検証するとともに、経営感覚とコスト意識のもと、スリムで効率的な行財政システムの構築を図る。

4.財源確保に向けた積極的な取組

 国・大阪府等のあらゆる補助制度の活用や市有財産の売却・有効活用など、財源確保に対する意識を高め、迅速に対応するとともに、既成概念にとらわれない柔軟な発想による歳入の確保を図る。

 

3.予算要求の留意事項

 1.全般的事項
 部局の運営方針のもと、事業の必要性、緊急性、費用対効果を精査するとともに、創意工夫により真に必要と認められる経費のみ予算要求を行うこと。また、部局の長は、第五次総合計画を着実に推進するとともに、行財政改革大綱(改訂版)に基づく各計画を踏まえ、既存事業の見直しや効率化を図るなど、部局の経営者としての意識をもって予算編成に臨むこと。

⑴ 経常経費
 前年度数値の単なる置換えなどによることなく、事業の成果や優先度を十分に精査・検証した上で予算要求を行うこと。特に、部局枠経費については、制度の趣旨を踏まえ、単に各所属の要求を積み上げたものとせず、部局内で十分な調整を行い、部局枠の範囲内で予算要求を行うこと。


⑵ 新規・拡充事業及び投資的経費
 第五次総合計画の着実な推進を図るとともに、その目的や必要性、さらには、中長期的な視点に立った効果や後年度の財政負担について検討した上で、予算要求を行うこと。また、要求にあたっては、国・府支出金の活用はもちろんのこと、あらゆる財源を確保すること。


⑶ 国・大阪府の動向
 東日本大震災からの復興への取組や国庫補助負担金の一括交付金化、大阪府の財政構造改革プランについては、本市の財政運営に少なからず影響を及ぼすことが懸念されることから、情報の迅速な収集と共有を徹底し、的確に対応すること。


⑷ 土地開発公社の健全化
 保有物件の早期買戻しを進めるとともに、不用地としての処分を含めて精査・検討を行い、土地開発公社の健全化を図ること。


⑸ 特別会計
 「独立採算の原則」を踏まえ、より一層の経営感覚とコスト意識をもって、収納率の向上や経費の削減など、さらなる経営の効率化、健全化を図ること。また、安易に一般会計からの繰入金に依存することなく、収支均衡を図ること。

 

⑹ 指摘事項等への対応
 議会・監査委員の指摘事項や市民等からの要望については、その内容を十分に精査・検討し、的確に対応すること。

 

 2.歳入に関する事項

⑴ 自主財源
 行政活動の自主性と健全な財政を確立するためには、市税をはじめとする自主財源の確保・拡充が不可欠である。そのため、未収金や延滞債権の縮減・解消に向けた取組をより一層進めるなど、徴収(収納)率の向上を図るとともに、積極的に新たな財源を確保すること。

(ア)市税
 税制改正の動向や社会経済情勢に十分留意し、収入見込額を的確に把握するとともに、課税の適正化及び徴収体制の強化を図り、より一層、徴収率の向上を図ること。

(イ)使用料・手数料等
 市民負担の公平性の確保と受益者負担の原則に基づき、社会経済情勢や関連経費の状況等を総合的に勘案し、その費用負担の適正化と収納率の向上を図ること。

(ウ)その他
 市公共物及び刊行物等への広告掲載をはじめ、処分可能な市有財産の積極的な売却など、柔軟な発想や創意工夫によりあらゆる財源を確保すること。

 

⑵ 依存財源
 国庫補助負担金等の制度改正が検討されているなか、本市にとって依存財源の確保は重要な課題となっている。今後とも、国及び大阪府の動向や制度を把握するとともに、創意工夫による新たな補助制度を活用するなど、あらゆる財源を確保すること。

(ア)地方交付税・地方譲与税等
 国における制度改正の動向を十分注視するとともに、地方財政計画の内容等に留意し、総額等を的確に把握すること。

(イ)国・府支出金
 国においては、東日本大震災からの復興への取組や、補助負担金の一括交付金化などが進められており、大阪府においても財政構造改革プランの実施による影響が考えられることから、国及び大阪府の予算編成の動向等を十分に把握すること。また、従来の補助制度をはじめ、あらゆる制度を活用し、財源を確保すること。

(ウ)市債
 市債については、地方債計画の動向に留意し、事業内容等を見極めたうえで活用すること。また、将来の財政負担に十分配慮し、市債残高を抑制すること。


 3.歳出に関する事項

⑴ 義務的経費
 経常収支比率に占める義務的経費の割合は依然として高いことから、より一層、抑制すること。

(ア)人件費
 第4期定員適正化計画の推進等により、職員数を抑制するとともに、非常勤職員やアルバイト職員等についても、その総数を抑制すること。また、柔軟な勤務体制、効率的な事務執行や計画的な応援体制を工夫するなど、時間外勤務手当等も含め、人件費をさらに縮減すること。

(イ)扶助費
 制度改正の動向等を的確に把握することはもちろん、給付基準や対象人員、過去の推移等を厳正に精査するとともに、適正に事務を執行すること。また、市単独扶助については、事業効果、その基準、金額等を十分精査すること。

(ウ)公債費
 市債の償還計画に基づき計上するとともに、一時借入金については、金利の動向をも踏まえ、必要最小限にとどめること。

 

⑵ 投資的経費
 第五次総合計画を着実に推進することを基本に、事業の緊急性、優先度、さらには、事業規模、財源、費用対効果等を検討するとともに、後年度の維持管理経費に十分留意すること。
 また、営繕工事については、施設の現状を把握した上で、一時に多大な費用を要することのないよう、実施時期、金額など、年次計画を明確にすること。

 なお、見積りにあたっては、実勢価格や実施事例を踏まえ、厳正に精査するとともに、仕様内容の見直しや施行方法を工夫するなど、必要最小限に抑制すること。

 

⑶ その他

(ア)物件費
 事務改善や執行体制の見直しなど、より一層の効率化を進め、前例を踏襲することなく徹底して抑制すること。

 特に、委託料については、委託内容や範囲について効果の観点からも十分検証し、仕様内容の変更や職員での対応等、より一層精査すること。なお、計画策定等の委託にあっては、専門性等が必要なものに限定すること。

(イ)補助費等
 補助金については、団体等の自立化と事業の効率化を促進する観点から、その妥当性、公平性等を十分精査・検証し、適切に対応すること。また、負担金についても、その根拠、目的、内容等の必要性を再度精査し、廃止・縮減も含め検討すること。

(ウ)その他の経費
 必要かつ緊急な経費にとどめるとともに、より一層、縮減すること。

 

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