平成14年度市長市政運営方針

平成14年3月市議会定例会 市政運営方針

 

平成14年3月市議会定例会における
馬場好弘市長の市政運営方針です。

-平成14(2002)年3月6日-

 

【はじめに】

本日、3月市議会定例会にあたり、平成14年度の「市政運営方針」を申し上げます。
私は、市民の皆さんの信託を受け、平成11年5月、市長就任以来、「元気都市 寝屋川」の実現のため、一貫して市民サービスの向上をめざし、行財政改革の推進、事務事業評価制度や人事評価制度の導入、職員の意識改革など全力で市政運営に取り組んでまいりました。
本年度は、今任期の総仕上げの年にあたります。市民の皆さんの幸せを願い、将来を見据えた施策を推進していく決意を新たにいたしております。

さて、これまで日本は、幾多の時代の転換期を経験してまいりました。
近代国家の礎を築いた明治維新。民主主義が確立された戦後の改革。生活水準が飛躍的に向上した高度経済成長期。そしてバブル経済の崩壊後、長期化する景気低迷を払拭すべく、経済・行政・社会などのあらゆる構造改革が求められている中、地方分権により自治体のあり方が大きく変わろうとしております。
今、まさに変革の時代であります。
今後は、これまでのしくみを変え、市民と行政が新しい関係を築く「協働型社会」へと歩をすすめていかなければなりません。

 

【基本方針】

行政は、顧客である市民の満足度を高めていく責務があります。
そのため、本市がおかれている厳しい現状を認識する中で、職員の意識改革はもとより、より一層行財政改革を推進し、望ましい未来をめざして、政策転換を図っていく必要があります。
「前例踏襲主義」「横並び主義」から、これからどうすべきか、どれほどの効果をあげたか、といった「目標主義」「成果主義」へと変革を図らなければなりません。
一つひとつの変革を成し遂げ、新しい寝屋川市へと進化していくためには、現在の山積する課題の解決に最善をつくすとともに、未来へ向け挑戦することが重要であり、この考え方にたって、市政運営に取り組んでまいります。

まちの活性化は、人を元気にします。都市の機能性、快適性、利便性を向上させるとともに、将来的に税源の涵養につながる都市基盤整備を計画的に推進してまいります。にぎわいと活力を生み出すため、市内4駅周辺の整備など、自然と環境に配慮した都市の再生を図り、『魅力あるまちづくり』をすすめます。

子どもたちの健全な育成は、まちを元気にします。家庭や地域の教育力の向上が一層重視されている中、教育の原点は家庭にあるとの考えのもと、家庭教育の推進に努めてまいります。さらに、完全学校週5日制の実施に伴い、今まで以上に学校・家庭・地域の連携を深め、それぞれの教育機能を活かし、生きる力を育むための教育を充実し、『未来を担う人づくり』をすすめます。

人がいきいきと活動できるまちは、社会を元気にします。いまだ経験したことのない少子高齢社会を迎える中で、次代を担う子どもを安心して産み育てることができるよう、子育てや介護などを社会全体で支えあう「自立支援型福祉社会」をめざし、『人を活かす地域づくり』をすすめます。

まちと人とのつながりは、明日を元気にします。これからは、市民と行政が互いの責任と役割を分担し、目的の達成や課題の解決に向け、連携・協力する関係が自治体経営の基本になると考えております。そのため、NPOやボランティア活動を支援・育成し、市民と行政のパートナーシップの確立を図り、『協働の意識づくり』をすすめます。

以上4点を基本方針とし、市民の立場にたったまちづくりをすすめてまいります。

平成14年度予算につきましては、デフレ・スパイラルの危機に直面する経済情勢や過去最悪の雇用情勢など、現下の非常に厳しい状況を再認識する中で、貴重かつ限りある財源を効率的・効果的に活用するため、施策・事業を厳選し、「元気都市 寝屋川」の実現をめざした予算編成をいたしました。

平成14年度の予算は、

一般会計 711億5,000万円
(対前年度比2.8%減)
特別会計 566億1,853万円
(対前年度比4.9%増)
水道事業会計 78億4,500万円
(対前年度比0.4%減)
合 計 1,356億1,353万円
(対前年度比0.4%増)

でございます。

 

【主要施策】

続きまして、主要な施策について、第四次寝屋川市総合計画の施策体系に基づきご説明申し上げます。

1.元気でいきいき活動できるまちづくり

(1)平和の確保と人権尊重のまち
21世紀は、「人権の世紀」と言われております。北河内7市において「北河内人権啓発推進協議会」を設立し、連携して人権尊重のまちづくりをすすめてまいります。また、平和と人権の大切さを市民の皆さんと共有するため、原爆朗読劇の上演など、啓発事業に取り組みます。
男女共同参画社会の実現に向け、「ふらっとねやがわ」を拠点施設として、講座・研修会の開催や交流の場となるよう、市民活動を支援してまいります。

(2)保健・医療・福祉の充実のまち
地域に密着した保健福祉サービスの充実と生涯を通じた健康づくりは重要であります。
市民の皆さんの健康と生命を守る中核的医療施設である関西医科大学附属香里病院につきましては、関係機関の協力を得て、現地での建て替えが実現できるよう、鋭意努力をしてまいります。
寝たきり老人等の要介護者を対象に、訪問による歯科健康診査を実施します。
高齢者福祉につきましては、高齢者保健福祉計画が時代のニーズに適応するよう、見直しをすすめてまいります。
高齢者の自主的活動を促進するため、「いきいき教室」を市南部地域に設置します。
さらに、健康保持とコミュニケーションづくりの一環として、「シニアの体力測定」や「いきいき元気・健康まつり」を実施するとともに、介護予防・生活支援事業を充実してまいります。
障害者福祉につきましては、精神保健福祉の業務が本年度、大阪府より一部事務委譲されます。新たにホームヘルプサービスをはじめとする精神障害者居宅生活支援事業等を実施します。
在宅の身体障害者やその家族の生活支援として、身体障害者生活支援センター事業を行い、自立と社会参加を促進します。また、第2ひばり園の大規模修繕を実施します。
さらに、身体障害者及び知的障害者への福祉サービスが平成15年度より措置制度から支援費制度に変わります。そのため、制度改定に対応するシステムの開発などを順次すすめてまいります。
少子化が一層すすむ中、「おやこほっとステーション」を子育て支援ネットワークの中心として、育児講座の開催や、子育て情報の提供などを行うとともに、ファミリーサポートセンター事業にも取り組んでまいります。また、国におきまして、保育所待機児童ゼロ作戦の推進が図られております。本市におきましても、今後関係機関と調整するなど、子育て支援を充実してまいります。

 

2.安全で安心してくらせるまちづくり

(1) 魅力とゆとりあるまち
うるおいとゆとりを備えた魅力あるまちにするためには、調和のとれた都市基盤の整備が重要であり、地域の特性に配慮した良好な市街地の整備を促進します。
寝屋川市駅周辺につきましては、市駅とアドバンス2号館をつなぐデッキ築造などの駅周辺整備を図るとともに、市駅東地区再開発事業や都市計画道路寝屋川駅前線の整備を、大阪府及び都市基盤整備公団と連携を図り、事業採択に向けて取り組んでまいります。
香里園駅周辺につきましては、駅前交通広場の本年度完成に向けた整備をすすめるとともに、香里園駅東地区については、地権者等との連携を図り、整備誘導に取り組んでまいります。
京阪本線連続立体交差事業につきましては、寝屋川工区に続き、香里園駅周辺の高架化に向け、関係機関と協議してまいります。
JR東寝屋川駅周辺を重点整備地区とした交通バリアフリーのための基本構想を策定します。
都市交通の改善をめざし、「魅力あるまちづくりと公共交通の充実方策に関する検討調査」を実施します。
過密住宅地の解消のため、池田・大利地区において、長栄寺町を重点地区とした誘導計画に沿って、建て替えを促進します。また、萱島東地区については、引き続き、重点整備地区と拠点的開発地区の整備をすすめます。
道路整備事業につきましては、市道寝屋川右岸線や市道讃良西堀溝線の歩道設置などの整備をすすめます。
第二京阪道路関連事業につきましては、沿道地区の計画的なまちづくりの検討をすすめるとともに、アクセス道路として、(仮称)市道中央南北線の築造事業や都市計画道路萱島河北線の築造に向けた調査を実施します。
また、第二京阪道路の事業進捗に伴い、第13次住居表示の実施に向け、住居表示審議会の開催に取り組んでまいります。
公園緑地事業につきましては、友呂岐緑地や大利公園などを整備するとともに、生垣設置助成や駐車場緑化助成等、市民との協働による緑のまちづくりを推進します。

(2) 安全で安心なまち
災害や事故はいつどこで発生するかわかりません。そのため、日ごろの準備が必要であります。災害応急対策や復旧対策の連携を強化するなど、広域での防災意識を高めるため、大阪府と北河内7市で合同防災訓練を実施してまいります。女性消防団員を登用し、災害予防活動を充実します。
また、職員に対する救命講習を実施し、より一層、救命措置の知識や技術の普及を図ります。
市内4駅周辺の放置自転車対策については、指導・啓発活動等をすすめ、歩行者等の安全確保に努めます。なお、寝屋川市駅前広場整備にあわせ、新たに市駅南側高架下に自転車駐車場を設置します。
上水道事業につきましては、水道水の安定供給と災害時に対応するため、引き続き、管路管理システムの構築を推進します。また、第6期施設等整備事業として、配水管の布設替えをはじめ、浄水場等の老朽施設の更新を計画的に実施するとともに、一層事務の効率化を図り、安全で良質な水道水を供給してまいります。
公共下水道事業につきましては、平成14年度末人口普及率97.3%を目標に事業を推進します。
浸水対策環境整備事業につきましては、寝屋川第十水路改修工事や田井西町水路改修工事などを実施するとともに、雨水流出抑制施設を第二中学校の校庭に設置します。
うるおいとやすらぎを与える水辺環境の創造と保全は、重要であるとの認識のもと、ワークショップ方式により、市民と行政が協働して、一級河川寝屋川が市のシンボルにふさわしい水辺空間となるよう、再生に取り組みます。また、友呂岐水路と緑地を一体的にリニューアルし、快適な水辺環境を創造してまいります。

(3) 地球環境の保全と資源循環型のまち
地球温暖化やオゾン層の破壊など、地球規模での環境問題が深刻化する中、循環型社会の構築は、市民一人ひとりの理解と協力がなければ、できないと考えております。
ごみ減量化・リサイクルをすすめるため、分別排出状況調査を実施し、啓発に努めるとともに、「分別収集計画」を策定します。
(仮称)北河内広域リサイクル共同処理事業につきましては、平成17年度施設稼働に向け、一部事務組合を設立し、事業を推進してまいります。

 

3.文化を創造し生きる力を育むまちづくり

(1) 教育環境の充実と青少年健全育成のまち
本年4月からの新しい学習指導要領に基づき、学びの基礎・基本の定着を図ります。
「総合的な学習の時間」の新設などの取り組みを積極的にすすめるため、多様な経歴を有する地域の人材を各学校に配置します。また、国際理解に関する学習の一環として、小学校にも英語指導助手を派遣します。
完全学校週5日制の実施に伴い、家庭や地域における教育の重要性が増す中、地域教育協議会活動を推進するとともに、子育て支援・家庭教育の啓発にも努めます。
さらに、小学生スポーツ教室や子ども向けのIT講習会、ビデオ上映会、英語とのふれあいなどを実施します。
児童・生徒の健全育成に大きく貢献している「クラブ・部活動」については、指導者の派遣など活性化を図ります。
学校園の施設整備につきましては、校舎外壁の安全点検及び補修を計画的に実施するとともに、子どもたちが勉学に集中できるよう、新たに小・中学校及び幼稚園のすべての普通教室に扇風機を設置します。また、昨年度、新たに取り組みましたトイレの改造が大変好評であり、引き続き、児童・生徒の意見を取り入れ、計画的に実施します。

(2) 生涯学習の推進と文化・スポーツ振興のまち
文化・歴史・芸術・スポーツなどの活動や交流は、人々に精神的、文化的な豊かさや活力をもたらすとともに、新しい文化の創造につながる原動力となります。そのため、生涯を通じてあらゆる機会に学習できる環境づくりに努めます。
市民の自主的な文化・芸術活動を促進するため、市民に深く定着した「市民文化祭」をはじめ、小学生から高校生までを対象に芸術作品の制作と発表の場「元気わくわく芸術塾」などを開催します。
また、姉妹都市や友好都市との留学生の交換やスポーツ交流など、様々な分野での市民交流を促進してまいります。
市民スポーツの振興を図るため、「寝屋川スポーツ祭」や親子で一緒に楽しむ「親子ふれあいスポーツ教室」などを実施します。

 

4.くらしを支える活力あるまちづくり

(1) にぎわいと活力のあるまち
商業振興につきましては、商業活性化ビジョンに沿って地区別振興を中心とした施策を推進してまいります。
また、長期にわたる個人消費の低迷や顧客ニーズの変化などにより、商業者の経営環境は厳しい状況にあり、商業の活性化を図るため、引き続き、空き店舗活用促進事業をはじめ、「元気わくわく商品券」発行事業を支援するなど、販売促進事業を実施してまいります。
工業振興につきましては、中・長期的な視点から、めざすべき将来方向と振興方策の指針とするため、工業活性化ビジョンを策定します。
雇用を取り巻く厳しい状況に対し、緊急地域雇用創出特別基金事業の活用により、雇用就業機会の開発に努めてまいります。
農業振興につきましては、市民の皆さんに親しまれる都市農業の育成を図ります。また、農地保全への理解を深めるとともに、農の多面的機能を活用するため、防災農地整備事業計画調査を実施します。

(2) ふれあい豊かな地域社会と便利なまち
「寝屋川まつり」は、本年度25回目を迎えることから、ふるさととして誇れる夏のイベントとなるよう支援してまいります。
地域コミュニティの活性化を図るため、集会所の用地賃借に対する助成を行います。また、中央図書館太間分室を廃止し、地域の集会所として整備します。
市民の皆さんにインターネットの基礎技能を習得していただくため、IT講習を引き続き、実施します。また、地域情報化をすすめるため、地域ネットワークや電子自治体の構築に努めます。

 

5.元気都市 寝屋川づくりを推進していくために

まちづくりへの市民参加を一層促進し、市民の立場にたった施策を推進してまいります。
市民との協働をすすめるうえで、市民活動団体は、大変重要な役割を担っております。そのため、ネットワークづくりの拠点として、(仮称)市民活動センターを開設し、市民活動団体の支援・育成を図るとともに、市民会館の管理運営をNPOに委託してまいります。
また、市南部地域に市民サービス窓口を新たに設置し、市民の利便に供してまいります。
平成15年8月に住民基本台帳カードの導入等が予定されております。そのため、本年8月には住民票コードの通知等の作業を実施し、住民基本台帳ネットワークのシステム化に取り組んでまいります。
本市の厳しい行財政の現状を認識し、引き続き、行財政改革を積極的に推進するとともに、事務事業評価を今後ますます効果あるものとするため、評価手法を目標設定型から目標管理型へと移行させ、あわせて施策を評価するしくみの検討に取り組みます。
また、補助金については、見直しのための組織を設置し、目的・効果・公的関与の必要性等を総合的に検討してまいります。
庁内組織体制については、社会経済情勢や多様化する市民ニーズの変化に的確に対応するため、組織のスリム化、政策調整機能の強化、地域情報化の推進を基本とした機構改革を行います。
職員が経営感覚を身につけるとともに、市民の視点で職務を遂行できるよう、能力開発と意識改革を図る研修を行ってまいります。また、人材育成のための基本方針の策定や人事評価制度を充実するなど、「頑張れば報われる職場環境づくり」をすすめ、より一層、市民サービスの向上に努めてまいります。
市民の生活圏はますます拡がることから、環境や防災などの各分野において広域行政をすすめるとともに、市町村合併についても、調査・研究を行ってまいります。

 

【結び】

以上、市政運営に対する基本方針及び主要施策を述べさせていただきました。

変革の時こそ、何事にも積極的に挑戦するチャンスであります。過去を捨て去る勇気、新しいことに取り組む勇気、失敗を恐れない勇気、これらの勇気を「元気」に変える必要があります。
今、寝屋川市を市民感覚・経営感覚・時代感覚を持ち、新しい社会を「協働」で担うことのできる自治体へと大きく変革させなければなりません。その強く、深く、そして熱い思いが、まちの発展に結びつくものと確信いたしております。

私は、職員と一丸となって、ふれあいと活力に満ちたまち「元気都市 寝屋川」を実現するため、果敢に挑戦し続ける決意であります。

議員並びに市民の皆さんにおかれましては、より一層のご支援・ご協力をいただきますよう心からお願い申し上げます。

 

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